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『WELL』について

お久しぶりです。ダメ大学生と申します。

大学のほうが少し忙しく、更新がかなり遅れてしまいました。


今回は、木原音瀬先生の『WELL』について書きたいと思います。


絶版になっていましたが、つい最近kindleで配信されるようになりました。

私も配信が始まってすぐ、kindleで入手しました。夢中になって読み、読後の興奮が冷めやらぬうちにと、深夜にこの文章を打ち込んでいます。


木原先生といえば、ボーイズラブや一般文芸のジャンルで活躍されているお方です。少々特殊な性格をしたキャラクターや、切ないストーリーなどが魅力ですね。

私のお気に入りは、『箱の中』です。個性的な受刑者たちとのやり取りや、思わぬ展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。


さて、今回紹介する『WELL』は、砂漠になってしまった世界に生きる、青年たちの物語。過酷な環境ゆえに、その日を生きることもままならないなかで、葛藤し、ときに希望を持ちながら、彼らは日々を必死に耐えるのです。

ディストピアSFで、ホラーで、BLで…と、木原先生の作品の中でも、玄人向けだと思います。

表題作の「WELL」、倫理を問いかける「HOPE」、そして短編の書下ろし、どれも苦しく、辛い部分が多いです。とくに「HOPE」にかんしては、衝撃的なシーンと、その恐ろしい描写で、ヒイヒイ言いながら読み進めました。これはまた変な夢を見そうです…(これでも私はグロテスクなものに耐性がある方だと思います)

決して、楽しくて幸せなお話ではないのですが、独特な読後感が癖になって、木原先生の作品は読んでしまうんですよね。本当に凄い。記憶を消して何回でも読みたい。


気軽に読める内容の小説ではないのですが、木原音瀬先生に興味を持った方、重い話が大丈夫な方、是非読んでみてはいかがでしょうか?Kindle Unlimitedだと無料で読めますよ。


では。


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