日本の国家安全保障2000年代 150
第3章 東アジア各国の戦力 台湾
2000年代 2
対潜戦で主力となるのは
合衆国海軍
の
中古
を
購入した
ノックス級フリゲート
である。
ノックス級フリゲート
は、
満載排水量4260トン、
蒸気タービン推進、
兵装は
Mk42 127mm砲
1門、
Mk112発射機
1基
(対潜ロケット8発、予備弾8発)、
20mm単装機銃
4基、
Mk32 324mm短魚雷発射管
2基、
Mk15ファランクス20mm近接防御武器システム
1基
である。
搭載航空機
は
マクドネル・ダグラスMD500小型ヘリコプター
で、
小型なためその能力は限られたものになる。
1972年
に
合衆国海軍で就役し、
1993年
に
台湾が購入、就役させている。
台湾は
ノックス級フリゲート
を
8隻配備している。
ギアリング級駆逐艦
は、
合衆国海軍の中古
で
1946年
に
建造された非常に古い艦
で、
1980年代
に
近代化工事を実施、
RIM-66スタンダードMR艦対空ミサイルを発射可能にしている。
ギアリング級駆逐艦
は
満載排水量3540トン、
蒸気タービン推進、
兵装は
OTOメララ 76mmコンパクト砲
1門、
Mk112発射機
1基
(対潜ロケット8発、予備弾8発)、
40mm単装機銃
2基、
12,7mm機関銃
6基、
RIM-66スタンダードMR艦対空ミサイル
10発、
雄風Ⅱ艦対艦ミサイル
4発、
Mk32 324mm3連装短魚雷発射管
2基
である。
搭載航空機
は
マクドネル・ダグラスMD500小型ヘリコプター
である。
台湾海軍は
ギアリング級駆逐艦を2000年代中盤まで
7隻保有していた。
キッド級艦隊防空ミサイル駆逐艦
は、
1970年代半ば
王政イランがアメリカに発注した駆逐艦
である。
イラン・イスラム革命
で
イラン
は
購入断念を余儀なくされ、
合衆国海軍が購入することになった。
1981年、1982年に竣工している。
キッド級駆逐艦
は、
満載排水量9547トン、
ガス・タービン推進、
兵装は
Mk45 127mm砲
2門、
Mk26発射機
2基
(RIM-66スタンダードMR艦対空ミサイルなどミサイル88発)、
Mk141発射機
(RGM-84ハープーン艦対艦ミサイル8発)、
Mk32 324mm短魚雷発射管
2基、
Mk15ファランクス20mm近接防御武器システム
2基、
搭載航空機は
ユナイテッド・テクノロジーズ・シコルスキーSH-60Bシー・ホーク哨戒ヘリコプター
の
民間版である
シコルスキーS-70Cヘリコプター
である。
台湾海軍は
キッド級艦隊防空ミサイル駆逐艦
を
4隻導入し、
飛躍的な戦力向上となった。
潜水艦
は
4隻配備されている。
1987年
と
1988年
に
就役した
海龍(ハイルン)級潜水艦
は、
オランダ
の
ウィルトン・フィエノルド
が
建造し、
台湾が初めて購入した近代的潜水艦である。
海龍級潜水艦
は
水中排水量2660トン、
ディーゼル・エレクトリック推進、
533mm魚雷発射管
6門
2000年代では他の先進国の潜水艦と比較して遜色のないものとなっている。
海龍級潜水艦
導入以前
に
台湾が保有していた潜水艦
は
1945年
に
合衆国海軍
が
建造した
ガピーⅡ級潜水艦のみ
であったので、
台湾の潜水艦作戦能力は大幅に向上した。