気づけば我が家も超高齢化していた。
100歳前後の元気なじいちゃんばあちゃんたちとの同居。大正・昭和・平成に生まれ、令和を生きる大家族。おまけにご近所さんたちとの日常的なコラボで…
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#家族の物語
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
3話 忘年会
午前11時30分。
忘年会が始まり、久しぶりに顔を合わせての賑やかな時間を皆が楽しんだ。
お酒が深く入ってしまう前に、プレゼンをしなくては。
父と私はリビングの白い壁にプロジェクターを準備していた。
BGMの曲を、ポップなものからしっとりしたものに換えた。
長年の両家の思い出から始まり、孫娘たちも2回目の二十歳を迎えたほど大きくなったとのテロップが笑いを誘った。
そして、狭い我
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
2話 家族紹介
さて、時は今に戻る。
2022年1月。
我が家を少し紹介しよう。
年齢は2022年1月末時点とする。
1.私・森 実利子(44歳)
2.父・森 賢(71歳)
3.母・森 優美子(66歳)
4.双子の妹・森 美実子(42歳)
5.双子の妹・森 利恵子(42歳)
6.父方祖父・森 七利(89歳)
7.父方祖母・森 美恵子(90歳)
8.母方祖父・熊谷 實(104歳)
9.母方祖母
大家族日記 「四十半ば、ぬいぐるみと蚊帳の中」
1話 出会い
うちの家、部屋数が足りない。
療養中の母に私の部屋を譲った。
私の居場所は、リビングの端っこ。
パイプベッドを置き、夏に使用していた蚊帳を張り、その上に大風呂敷を重ねて被せた。
簡易小部屋のようなこの空間で寝起きし、人通りのない時を見計らって服を着替え、大風呂敷を捲り上げて蚊帳の外に出る。
私の身長は150㎝ほど。蚊帳の中のベッドに最小限の衣類も持ち込んでいるが、狭いことはない。