この世の関節は現在も外れたまま #1ハムレット

ハムレットには余りにも有名な台詞がある。

To be, or not to be.

生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ。

(松岡訳では、生きてこうあるか、消えてなくなるか、それが問題だ。である)

これまで自分はハムレットについても大まかなことしか知らなかった。今回初めて全編を読んで、この作品がシェイクスピアの作品の中で最高傑作と言われる所以が少しだけ分かった気がする。この作品は現在を生きる私たちが読んでも共感できる点が多くある。

何も興味がない人に対してハムレットとはどの様な作品なのかという説明をするとしたら「一人の青年の復讐劇」と説明すれば十分だろうと考える。しかしながら、それだけでは勿体無い気がしてならない。

だらだらと書いてしまったので、ここからは感想を書くことにする。

まずは自分が作品中で一番印象に残った台詞はボローニアスという人物とハムレットが会話する場面でのハムレットの台詞である。本を読んでいるハムレットに対してボローニアスが

ボローニアス:殿下、何をお読みで。

ハムレット:言葉、言葉、言葉。

衝撃が走った。一般的な会話では本を読んでいると返答するか、哲学書を読んでいるなどと返答するところをハムレットは上記のように返答したのである。この一節を読むだけでも十分に価値があるなと感じた。極力ネタバレは避けたいのであまり多くは書かないようにする。

ただ、自分が友人にシェイクスピア作品をお勧めする時に最初に読む作品としては紹介しないかな~と正直感じた。

それでもハムレットという作品はどんな人が読んでも様々な感想が出てくる作品だろうし、是非とも読んでいただきたい一冊である。

あとは、沈黙。

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