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2分間ミステリ/ドナルド・J・ソボル
うさぎやTSUTAYAに行った際
「うさぎや大賞」と書かれたポップの棚で
ある本が大々的に売られていた。
その本は「2分間ミステリ」
本のタイトルよりむしろ
赤い帯に書かれた“2ページのミステリ”という文字に惹かれた。
私はミステリが好きなのだ。
この本は71篇の2ページ短編ミステリが載っているが
主人公は全てハレジアン博士である。
同じ登場人物が何度も出てくるので
短編集だが
繋がりがある話とも言えるし
いくつかのパターンもある。
モナハン保安官から事件の相談をされて謎を解いたり
ガセネタを運ぶたれこみ屋ニックの話の矛盾をつっこんだり
一度でいいからハレジアン博士の鼻をあかしたいシドニー夫人と話をしたりする。
また
ハレジアン博士自体が事件に巻き込まれる時もあるし
バーティからお金儲けの話をされ、詐欺に巻き込まれそうな時もある。
美人なオクタヴィアとディナーする時に、かつて巻き込まれた事件の話をハレジアン博士が意気揚々と話す時もある。
ハレジアン博士は名探偵であり
医者でもある。
本文には書いてないが
私は勝手に白髪のかっぷくのいいおじさんを想像している。
コナンくんの阿笠博士のようなイメージだ。
読んでいると
「よくここまで事件に巻き込まれるよなぁ。」というミステリあるあるにツッコミをせずにはいられない。
カバー後ろに書かれているように
これはただのミステリではなく
推理クイズ集だ。
2ページのミステリの後に
必ず問いかけがある。
「博士は誰を疑っているのでしょう?」
等だ。
読者はわずか2ページの文章を読み
ミステリに挑戦しなければいけない。
正直私は数えるほどしか分からなかった。
知識や雑学がないと分からない問題もあるし
「可能性を示しているだけでそれは絶対かなぁ?」と首をかしげる問題も中にはある。
この本の賛否両論な点として
問いかけの答えが4ページ後のページに必ず逆さまに書かれている点だ。
本をその都度回転しなければならず
正直読みにくい。
ネタバレ防止なのは分かるが
4ページ後に答えが載っているくらいでよかったように個人的には思う。
1ミステリが2ページしかないので
電車での移動中や病院の待ち時間中にサラッと読めるだろう。
謎が解けた時にスカッとする。