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利用者が無邪気に綿毛を飛ばす中、私は秘かに綿毛と自分を重ねていた

利用者が綿毛に向かって息を吹きかけると
空へと舞い上がる。

 
「どこに行くの?」

 
「何日もかけて旅をして、そこでまた花を咲かすんだよ。」

 
「ここにはもう戻れないの?」

 
「多分ね。」

 
 
私は前職を秘かに思い出していた。

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