AVALANCHE~雪崩~/手越祐也
私はアンチが多かろうと、痛い発言やらなんやらをしていようと
自分のポリシーに従って突き進む人が好きである。
カリスマ的な存在で
漫画や歌や何かしらで一時代を築いた才能に
私は惹かれてしまう。
まぁ天才なんだから、常識がなくても仕方ない。
発想力が凡人とは異なるのだろうと私は思っている。
NEWSの中では手越くんが好きだった。
ジャニーズだけど金髪でスキャンダルが絶えないけど
自分を悪いとは思っていなさそうなところや
パフォーマンス力。あと、顔面偏差値。
ファンまではいかないが、気になる存在ではあった。
そんな手越くんがジャニーズを退社し、YouTuberになったら、想像以上に面白かった。
私は手越くん出演ドラマや世界の果てまでイッテQは全く見ておらず
手越くん、面白いじゃん
と素直に思った。
毎回手越くんのYouTubeを見てはお腹を抱えて笑った。
こんなご時世だ。
暗く悲しいニュースが多い。
そんな時に、「いつ見ても笑える」YouTuberである手越くんを、私は好きになった。
だから本を買った。
表紙は悩んだが、アマゾン限定にした。
アマゾン限定は発売日三日後に届いたため、その間にフラゲしたり、店頭で買った人の反応が凄まじく、激しく炎上していた。
一刻も早く読みたいが、アマゾンから届かないもどかしさよ。
ネットである程度予習した上で、私はページを開いた。
まぁなるほど、読んでみて炎上するのはよく分かった。
手越くんに悪気はないのだろうが、手越くんは自分を選ばれた存在だと自負し、上から目線のような表現がとにかく目立つ。
人を対等で見ておらず、リスペクトして上と見るか、「俺ならこうするし、こうすれば売れるのに。」と下に見るかのような印象を受けた。
リスペクトしている相手のことを自分は追い越せると思っているし
見下している相手に対しては自分ならうまくやれるし、「自分がプロデュースすれば」とさえ繰り返す。
何様だ、と感じるような箇所が確かにいくつかある。
芸能人は多数実名で載せられ、決めつけや思い込み…いや、思い上がりからの発言も目立ち、「ファンはこうあるべき」とさえ提言してしまっている。
NEWSの他のメンバーに対しても心ない発言が多かった(むしろ、他のメンバーへの株が上がりさえした)。
これが、ネットで炎上している理由である。
私はまだいい……
NEWSのファンではないし、実名で上げられた芸能人のファンではない(錦戸亮くんは好きなので、裏話は軽くショックだった…)。
だが、もしも私が大好きなポルノやスピッツについてこのように述べられたら?と考えたら
私はゾッとした。
多分ブチ切れる。
だから、ネットで、「手越担をおりる」と書いている人の気持ちも分かるし、各アーティストのファンが怒り狂っているのも致し方ないと思った。
「世界に三人いるスーパーポジティブの一人」と彼は連呼しているが
一般から見た彼は、スーパーポジティブを装っているだけで、人目を気にし、羨ましがり、常識がない、自己中人間だろう。
「自分が、自分が」なのである。
「自分から見た正しさや真実を伝えたい」だけで
それがどれほどに周りを悲しませ、怒らせるかを分かっていない。
本にも書いてあったが、気に入らないことがあればブチ切れて物を投げる。
悪くないことは謝らない。
ルールに従うのはおかしい。
そういった幼さが垣間見えた。
今までのスキャンダル時もそうだが
ジャニーズ退職会見、出版会見、本の中にも
「ありがとう」と「ごめんなさい」は一言もない。
それはやはり残念だ。
手越くんのファンであればあるほど、今回の件で離れるだろう。
熱狂的なファンや妄信的なファンは残るだろうし
仕事自体はあるだろうが
スポンサーや共演などは厳しくなるのではないだろうか
という印象を受けた。
本を読んだから、手越くん最低!嫌い!までには私はならない。
だが、楽しい気分になったかといったらならなかった。
悪気はないのは伝わる。
ただ、たくさんの人を見下しちゃいかん。
胸を張って「あなたのファンです。」とは言えない。
残念ながら、そういった一冊だった。
私は引き続きYouTuberの手越くんの様子は見たいと思う。
YouTubeでは、人を見下した発言はなかった。
楽しそうでポジティブで明るくて
私は
そして他のファンも
そうした楽しい気持ちになることを期待した本だったはずだ。
写真と特定動画はよかったから
いっそ写真集だったらこんな気持ちにならなかったかもしれない。
なお
本発売後にファンに謝罪をした手越くん。
その後も
YouTubeをたくさん更新し
新曲を次々に出し、アルバムを発売した。
ライブやコンサートも精力的に頑張っている。
私は初めて手越くんのライブに行こうとしたが
コロナ感染者が増えてしまった時期で
泣く泣くチケットを手放した。
ライブは延期してくれたが
延期した頃でさえ
まだ行けるような状況ではなかった。
またの機会といったところだ。
私は手越くんが歌う「Luv me,Luv me」が大好きだ。
歌いながら踊りたくなる。
本発売後もたびたびニュースになっていたが
手越くんらしい真っ直ぐさで
これからも突き進んでほしい。
ティッ!