馬が人生に与えてくれたこと
私が馬に出会ってから40年近くなる。
飽き性でどんな事をやっても続かなかった私を【馬術】に出会わせてくれた両親には今も心から感謝しかない。
幼いころはセントバーナードやグレートピレニーズといった超大型犬を飼いたくて仕方がなかった。
私の性格を熟知した両親は、そんなもの飼った日にはすぐに飽きてその面倒は自分に回ってくるのが火を見るよりも明らかだっただろう。
なんとかそれ以外の自分を守る方法は・・・・と考えたところ、たまたま父親の会社の近くに乗馬クラブがあった。犬の何倍も大きい生き物を見るとそちらに気が移るだろう。
両親、本当に偉い。いい判断。
ただ、この【馬】という沼は恐ろしく深くぬかるみ抜け出すことが出来なく、そして最高に素晴らしいということは知らなかった。
馬を習いはじめたのは10歳。
自分で言うのもおかしいんだけど、私は結構通り一遍はさっと出来る。
馬も子供にしてはするする乗っていたと思う。
そうすると【選手コース】はいかがですか?という話が来る。
ええ、競技用の馬を買えという話です。
馬単体はピンキリの値段がする。それこそ0円から数億円まで。
何が問題って維持費がかかる。月に10万円から病気しようもんなら100万近くかかる。
なんとなく親は頑張って逃げとおし、私はクラブ所有の馬を借り練習し競技会に出ていた。
そして逃げ切れない時が高校生あたりにやってくる。
全国大会・国民体育大会・大学推薦
競技人口の少ない馬術をしてるとこんなことがファストパスでできちゃう。
アホ過ぎて将来を心配してた親はとうとう私に馬を買い与え、
私はその馬のおかげでいろんな栄誉を手にし、大学進学まで決めた。
その時の馬【オーストラリア産サラブレット ラスケット号】
天国で元気にしてるかな?
経験も知識も人間性もまだまだ未熟だったクソガキを背に
いつも最大限に頑張ってくれていた姿は今も感覚として沁みついている。
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