欠けてる、って素敵だよ。
ない。
僕らはよく、ないものに目を向ける。
身長が低い。
可愛くない。
今日はやる気が出ない。
できることが少ない。
自信がない。
気持ちが安定していない。
ない、ない、ない。
※
「ないものは、ないね。」
そう思う。
だって僕らには、ないものはないんだもの。
僕にはぱっちり二重瞼はないし、高い鼻もない。
難しい数式はまったく解けないし、そんなに物知りでもない。
欠けてる人が、好きかもしれない。
— けんせい｜代筆屋 (@daihituyakensei) May 19, 2023
僕は欠けてる人が、好きかもしれない。
全部はないけれど、あるものがある自分でもいいと思うし、あるものがある自分を好きでいられている。
だから僕は欠けてる人のことも好きだ。
欠けてる人は、大抵悩んでいる。
自分にはあれもない、これもない。って目を閉じて、手で顔を覆って。あるものにはほとんど目を向けないのに、指の隙間からないものをしっかりと見てる。
ないものは、確かにない。手先が器用でもないし、あの人みたいに容量よく仕事もできなくて、人間関係も上手に築けないのかもしれない。
あの人はあんなに可愛くて、とても素敵なパートナーがいて、なんだか幸せそうにしてる。それを見て、羨ましく思う。
自分にはないと思う。
確かにね。今はないね。これまでもなかったのかもしれないね。
でもこれからのことは、誰にもわからないよね。
そう思う。
欠けてるんだと思う。僕も、あなたも。
でも欠けていたって、別にいいんだよね。欠けているから、よくないと思ってる、悪いって思ってるだけだよね。
欠けてるのも、それもまたいいよね。
だって、ちゃんとあるものがあるから。
欠けてるものを欠けてるって思うエネルギーを、今あるものに目を向ける勇気に変えていけるといいね。
僕は欠けてることを素敵だと思う。
素で、いいんだよ。それにはもう敵わないんだよ。それ以上はないっことだと思うよ。
何かが欠けていても、欠けてるから、見えるものがあるよ。
そもそも自分が欠けてると思っているだけで、欠けてさえいないかもしれないよ。
完璧な人はいるんだと思う。
でも自分がそうである必要もまたないんだと思う。
ケーキは一切れで十分美味しいし、ちょうどいいよね。ときどきもう一切れくらい行きたくなっちゃう時もあるくらいにさ。
欠けてる、って素敵だよ。
きっとそういうものがあなたをつくっていると思うから。
ないものに目を向けるあなたへ
あるものがある物書きより
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すべての愛する人がいる人に読んでほしい本。
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