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『秋を奏でる芸術祭』出展まとめvol.1

 11月も気がつけばすっかり中盤に差し掛かり、いよいよ秋から冬への衣替えが着々と進みつつある。昨日久しぶりに電車に乗って出かけたものの、ダウンを着ていても寒さが肌を通じて伝わってくる。街中の人は、思ったよりも多い。コロナの感染者数も落ち着きを見せ、少しずつではあるが失われた日常が戻ってきつつあるのだろうか。

 さて、先日募集を開始したyuca.さんとの合同企画『秋を奏でる芸術祭』。今年は昨年に引き続き、コロナの状況で秋を感じにくいなーと思い、本企画を立ち上げました。正直最初は作品が集まるか不安でしたが、そろそろと皆様に寄稿いただいており、感謝しかありません。一定数溜まりましたので、早速ご応募頂いた作品を紹介させていただきます。クリエイターさんそれぞれの秋に対する思いを、ゆるりと楽しんでいただければと思います。

■つれづれ雑記 *紅葉の季節、の話* / くなんくなんさん

 どこまでも透徹な秋の青空を背景にした紅葉たち。
 寒い冬が来る前のつかの間の秋のお祭り。
 私の大好きな季節が来る。

 くなんくなんさんは、本の感想文からエッセイに至るまで多彩な記事を書かれている方です。「息をするように本を読むシリーズ」、次の読書の選定にいつも参考にさせていただいています。

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 秋の季節に私が思い浮かべるのは、紅葉。一斉に頭上を揺らす色とりどりの葉っぱたち。柔らかい光が当たることによって、絵画を彷彿とさせる美しい景色がぱっと広がっていく。

 でも、紅葉の名前なんて気にしたことがなかった。くなんくなんさんの文章を読んで、紅葉にも種類があって、それらはきちんと名前があることを知った。トウカエデ、ナンキンハゼ、イチョウ……。秋を彩る葉の名前を知ることで、秋をより身近に感じることができました。

 紅葉にまつわる素敵な記事の寄稿、ありがとうございました。

■錦織なす / 歌音またはムーさん

近くには酒店と食事処もありますので、本格的な冬が来る前に二本松市に訪れていただけたら嬉しいです💖

 歌音さんは文章を通じて、各地の素敵なおすすめスポットを紹介されている方です。まだまだ簡単に旅がしにくい中で、記事を読むことにより想像力を掻き立てられます。

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 私は昔、3ヶ月くらい野宿をしながら自転車で東日本を旅したことがある。その中で福島県も訪れたのだが、正直なところかなり日程を詰め込みすぎたせいでロクな観光をすることができなかった。今では、その時のことを後悔している。

 福島県の二本松市。歌音さんの記事を拝見して、とにかく紅葉の色がとても素敵だと思った。次いで遠景に臨むは霞ヶ城の城壁。高いところから広く場所を見渡すことは、なんて気持ちがいいのだろう。二本松市には他にも酒店や和菓子店なども軒を連ねているそうだ。いつか、そういつかこの状況がもう少し落ち着いたら、のんびり街を散策できたらいいな。

 福島県二本松市のご紹介記事の寄稿、ありがとうございました。

■【小説】ひとひらの落ち葉 / おたまさん

 エッセイや日記、小説など様々なジャンルの記事を執筆されているおたまさん。どこか繊細で、それでいて忘れかけていた甘酸っぱい気持ちを思い出させてくれる記事が印象的です。

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ひらりと舞い降りてきた落ち葉を、手を伸ばしてキャッチ。わたしの夢もこうやって掴めたらいいのに。

 私が高校生だった頃、いつもどうしたら楽に生きられるか、そればかりを考えていた。親は私に対して直接的にプレッシャーをかけてくることはなく、あなたはあなたの道を歩みなさい、と言ってくれていた。けれど、なんとなく今頑張らないと自分はダメになる、という思いも一方で抱いていた。

 友人との関係性、迫り来るテスト、うまく勝つことができないテニスの試合。あの頃は様々な悩みが私の頭の中を席巻していた。おそらく、おたまさんの作品に登場する主人公も同じようにいろんなことに悩まされていたに違いない。

 遥か彼方へと過ぎ去った淡い思い出を呼び覚まされた記事でした。改めて寄稿いただき、ありがとうございます。

■「紅葉見に行こうよう」って、つい言いたくなる。 / ふーふーちゃんねる。の嫁です。さん

 主にエッセイを中心に、日常の気になったことや気づきなどを書かれているふーふーちゃんねる。の嫁です。さん。どこかリズミカルで、楽しげな様子が伝わってくる記事を拝読すると、ついつい笑みが溢れます。

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 赤に黄みや少しの緑みも加わると、より深みが増すような気がします。程よい遊びも。美しく枝分かれしている「木」本体も、力強さとしなやかさを持ち合わせていて、惚れ惚れしました。

 最後、公園で心ゆくまで目一杯遊具を楽しんだのは、いったいいつのことだろうか。もう鮮明に思い出せないくらい記憶が遥か彼方。鮮やかな紅葉の写真とともに、近場で訪れた公園の様子は昔のワクワクした気持ちを思い出させる。ターザンロープで遊びたいという欲求が突如として沸々と沸き起こる。

 唐突に始まった「葉っぱ浮かしゲーム🍂」。これが写真を拝見する限りなんとも楽しそうで、いつか秋の公園に行った時は試してみたいなと思った。それぞれ葉っぱを浮かすにしても、個性が出ていて面白い。驚異のハンドパワーというキャッチコピーも楽しい。

 素敵な秋の過ごし方を教えていただき、ありがとうございました。

■天然のイルミネーション【#秋を奏でる芸術祭】 / しろくまきりんさん

 かしこく美しく生きるためのエッセイやイラストなどの記事を書かれているしろくまきりんさん。愛らしいイラストや温もりのあるエッセイは、私の気持ちを和ませてくれました。

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一昨日、優しい雨が降りましたね。

私は霧雨よりももっと細かい雨を「優しい雨」と呼んでいます。

 地面を叩くような雨はうんざりするけれど、服をしっとり濡らす雨は案外嫌いじゃない。何か自分の中のモヤモヤとした気持ちを、ゆっくり洗い流してくれるような気がするから。

 霧雨よりも細かい雨を、「優しい雨」と表現すること。ああ、確かにその表現が自分の中でスッと腑に落ちてくる感じがする。「優しい雨」が降った後は、地面に舞い落ちた葉をしっとりと濡らす。街灯に照らされて、雨露を吸った葉が光り輝くなんて、素敵な景色だ。

 日常を歩いていると、場当たり的に現れるどんぐりや松ぼっくりたち。ああ、優しい秋だなと思う。私たちの心をウキウキとした気分にさせてくれる。それこそ、自然からの贈り物なんだろう。何か嫌なことがあったとしても、贈り物を拾えば不思議と心が軽くなる気がした。

 秋を彩る優しい色についてご紹介いただき、ありがとうございました。

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 秋も気がつけば、残り僅か。でも、『#秋を奏でる芸術祭』は続きます。あー改めて秋を感じたいなぁだとか、私だけのとっておきの秋を紹介したい!という密かなる思いを秘めている方、まだまだ募集中なのでぜひ寄稿いただけると嬉しいです。

 季節の変わり目となり体調崩しやすいので、みなさまお体にはお気をつけください。

↓企画の詳細は以下です。


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だいふくだるま
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