居場所は好きで作られる。そして居場所には続きがある。
コロナ以前、わたしは神戸の旧居留地にある古いビルのシェアアトリエを間借りしてドレスをつくっていた。
旧居留地とは、港町神戸にあるかつての外国人居住地のこと。リバプール出身のイギリス人技師が設計した街で、日本に返還された後も、商館や船舶会社など、多くの洋風のビルが建てられた。旧居留地はいまもその当時の趣を残した古いビルが立ち並ぶエリアだ。
その旧居留地の海岸通沿いに、元英国銀行の古いビルがあって、そのビルを芸術家たちが改装して、2階と3階をカフェギャラリーとシェアアトリエに