#3:他者を完全に理解することなどできない。だから今日も、理解しようと努力し続ける。
こんにちは🌱 今回の執筆はスズナです。
前回のなつはのnoteでは、「一貫性バイアス」や「一貫性の原理」というキーワードが紹介され、相手に対して「ずっと同じ意見であるはずだ」と期待してしまうことへのもどかしさが書かれていました✍️
なつはのnoteでは、最後「思いやりを持って接する」という考えで締めくくられていましたね。
それに加えて、先日私が聞いていたpodcastでとても素敵な視点があったので共有します。
これを聞いて、なつはの言った「思いやり」とは、まさに「相手を理解しようとし続ける姿勢」なのかもしれないと思ったんです💭
他者の変化や自分の知らない側面を面白がってみる
💭 あの子、この前はああ言ってたのに、今日は違うことを言っている…
💭 あの子のSNS、自分と話している時の様子と随分ギャップがあるな…
そんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。
一貫性がないことにモヤモヤしたり、どれが本当のあの子なんだろうと考え込んでしまったり。
一方でそんな人間の変化を、面白がることだってできるかもしれません。
💭 意見AとA’の間で、どんな変化があったのだろうか
💭 どんな気づきやインプット、感情の変化があったのだろうか
💭 あの子の違う側面が知れた!
今回は、そこに通づる「ある概念」を紹介したいなと思っています🌱
「本当の自分」など存在しない、という考え方
変化する自分、一貫性のない自分……本当の自分はどこに…?!
そんな問いに、ある文学者が1つの概念を提唱しています。
このように、「唯一無二の本当の自分」「自分らしさ」のようなものは存在せず、すべての「分人」の総体が「自分」である、という考え方が「分人」という概念です。
※ どの単位を「分人」として区切るかは、学術領域によっても差があるようです。今回は、あくまで平野さんの著書を主に取り上げています。
これらの分人がお互いに相互作用したり、ときに一部が統合することによって、それぞれの「分人」は変化していくのかもしれません。
また、上記の文脈から少し逸れますが、この概念の画期的なポイントとして、以下のような点が挙げられていて、自分はこの考え方にとても可能性を感じます💭
ある「分人」が上手くいっていなかったときでも、別の「分人」が上手くいっていれば、その人が自己を保ち続けることができる。(分人同士でバランスを取っていくことが大切、ということ。)
より多様なコミュニティに所属すること(≒ 多様な自己を許容すること)への可能性を開くことができる。
「本当の自分」という考え方に縛られすぎる傾向にある人へ、この考え方が届けばいいなと願ってやみません。
あとがき
「分人」という概念を紹介してみましたが、まだまだこの概念は色々な研究が進んでいる最中だったり、学術領域によっても様々な解釈があるようです。
専門家ではない分際でこのような紹介をすることはどうなのだろうと2人で悩みましたが、まずはきっかけづくりということで紹介できたらと思います💭
本の紹介
今回紹介した平野さんの「分人」にまつわる本📚
ゴールデンウィークの読書にいかがでしょうか?🍵