ちゅん

わたしの人生、

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夜明けのすべて

夜明け前が一番暗い。暗かった、本当に暗かった。 ただ、ひたすらにどこまでも続く真っ暗な世界。 未来どころか、今、この瞬間すら真っ暗だった。 世界から、光が消えていた。 真っ暗な世界が不安で、不安で眠れなかった夜。 踏み出す一歩が怖く、布団に包まるしかなかった夜。 そして、もがくことすらも諦めた夜。 でも、夜が好きだった。 この静寂に包まれた夜が、すべてを覆い隠すこの夜が永遠に続いてしまえばいいのにと思っていた。 あの頃のわたしは、闇に飲み込まれていた。 冬の夜空のように

    • わたしの指に消えない夏の日

      太陽のひかりを浴びて、眩しいほどに輝く新緑。 青く澄んだ空に、空高くずっとどこまでもずっと続いていく入道雲。 そのすべてを映す、田植えを終えたばかりの水田。 車窓を流れるその風景に真夏の光を感じながら、 わたしはふたたび、あの夏へと迷いこんだ。 大阪 前回大阪を訪れたのはたしか、5年前の桜の咲く頃だった。ずいぶんと時が経ったな、近そうで遠い大阪だったやなんて物思いにふけたり、わたしはいまからふたたびあの夏へ『舞台 千と千尋の神隠し』の世界へ迷い込めるんだとわくわくして大

      • 泣くという感情。

        わたしはいつからか泣くことができない。 というより、泣くという感情を忘れてしまっていた。 人ってこういうときに泣くんだろうな、とは思うけれど涙なんてひとすじも流れなくて、わたしはなんて薄情なにんげんなんだろうかと思っていた。 そんなわたしが気づいたら泣いていた。 それは、上白石萌音ちゃんのLoopという曲を聴いていたときのことだった。 とても優しくてぬくもりに包まれた萌音ちゃんの音楽。 きっとわたしは感情が死んでいたのだと思う。 死んだように生きている、そんな感覚だっ

        • 明けない夜はないとは言うけれど、

          やまない雨がやみ晴れたあと、明けない夜が明け朝を迎えたあと、そこに、どんな景色が広がっているのか見えてしまうことが怖い。 この明けない夜が、このやむことのない雨が終わってほしいと願うその一方で、わたしはこの降り続く雨の残した爪痕を覆い隠す夜がいつまでも続いてほしい。そう願ってもいる。 でも、いつか、いつの日か、夜明けのその先で降り続いた雨が残した爪痕とわたしは向き合いたい。

          触れる。

          あけましておめでとうございます。 はじめまして2024。そして、よろしくね2024、 またいつか、また今度…なんて言葉でたくさんのモノやコトを過去に置いてきてしまった。2024年は預けたモノやコトを、ひとつひとつ過去のわたしから受取はじめたいなと思っている。あと、クリスマスの夜に銀座を駆け抜けて歌舞伎をみにいく大人になりたい。(いじってるわけじゃないよ‼︎ほんとにそんな素敵な大人になりたいって思ってる。) とはいえなにを預けたのか、どこに預けたのか忘れて思い出せない。そう

          2023

          なんだか眠れない。お昼寝をしすぎたからかな。 いまは午前4時前、外は真っ暗だ、雨も降り続いている。深夜テンションもあってなのか、謎にnotoを書く意欲が湧いてきている。きっと大晦日だからだろう。この勢いに任せて、2021年からきょうまでのことを綴ろうと思う。 見て見ぬふり 2021年のこと。 「パニック障害」という診断をうけた。 わたしの場合、混雑しているところやすぐ逃げられない場所(教室、電車とか)等で突然、おなかの不調や体の発熱、発汗、息苦しさ等が襲い、大げさでなく