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うそとほんと
谷川俊太郎さん
教科書にも載っている有名な詩人。
『生きる』も子供と一緒に暗唱した。
『うそとほんと』は、色々と考えさせられる。
うそとほんと
うそはほんとによく似てる
ほんとはうそによく似てる
うそとほんとは
双生児
うそはほんととよくまざる
ほんとはうそとよくまざる
うそとほんとは
化合物
うその中にうそを探すな
うその中にほんとを探せ
ほんとの中にほんとを探すな
ほんとの中にうそを探せ――
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この絵本、大人にも読んでもらいたい。
情報過多の現代。『うそ』も溢れているともいえる。
『ついていいうそ』と『ついてはいけないうそ』ってあるの?
あるとすれば違いはなに?
「何年も前に私が書いた詩『うそ』をもとにして、こんな不思議な絵本ができました。(中略)この絵本に登場する男の子は、口に出しては何も言いませんが、心の中にいろんな気持ちが渦巻いているようです。
うそとほんと、良いことと悪いこと、美しいものと醜いもの、どっちかに割り切れないところに、生きていることの本当の姿があります。それを少しずつわかっていくのが、大人になるということではないでしょうか。」
(あとがき「うそとほんと」より)
「どっちかに割り切れないところに、生きていることの本当の姿があります」
この言葉に救われた気がする。
ここ数日、色々なことがあった。
自分を信じるってどういうことなのだろう。
少し哲学的なことばかり考えていた。
いつもは、どうでもいいような空想ばかりしているのにね。
これも生きているからこその感情なんだよね。
そう思ったら
少し心が軽くなった水曜の午後。
そろそろ夕飯の準備でもしよっかな。