ながら運転、酒気帯び運転が禁止_11/1
改正道路交通法(2023年改正)の一部が施行される~!。
自転車の飲酒運転などの危険な運転に新しく罰則が課せられます。
|自転車は車の仲間
自転車は、道路交通法では「軽車両」。つまり車の仲間なのです。
したがって道路交通法では、自転車についても運転の方法などのルールや罰則が定められているんです。
このルールに違反した場合には罰則が適用になります。
|改正道路交通法
2023年に改正された道路交通法は
○ 交通反則通告制度の適用
自転車の交通違反について、車と同じように交通反則通告制度、いわゆる「青切符」が適用される。
○ 酒気帯び運転への罰則化
飲酒運転についてはこれまでも酒酔い運転に罰則があったが、酒気帯び運転には罰則が付いていなかったことから自転車の飲酒運転事故等が多かったため、酒気帯び運転にも罰則が適用されることとなった。
○ スマホ等ながら運転の禁止
自転車を運転中にスマートフォンなどを操作しながら運転などによる交通事故が発生し危険であることから、車と同様にながら運転が禁止されることとなった。
などを内容としており、その中の「酒気帯び運転の罰則化」、「スマホ等ながら運転の禁止」が11/1から施行されるのです。
|酒気帯び運転およびほう助行為の禁止
これまでも酒気を帯びて車両を運転することは禁止されていました。
ご存じのように酒に酔った状態で自転車を運転(酒酔い運転)した場合には、
5年以下の懲役または100万円以下の罰金
の罰則が設けられていました。
また、車の提供など幇助した者に対して罰則がありました。
しかし、自転車の運転者が酒気帯び運転の状態で自転車を運転した場合にはこれを禁止しているものの罰則が設けられていませんでした。
しかしながら自転車利用者の飲酒運転が後を絶たず、なかでも酒気帯び運転(身体に一定以上の量のアルコールを保有する状態で自転車を運転する行為)が多くみられました。
そこで、酒気帯び運転におよびこれにかかる酒類の提供や自転車に同乗、自転車の提供をする行為に新たに罰則が設けられたのです。
➤ 施行される内容
○ 酒気帯び運転をした違反者: 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
○ 酒気帯び運転をする人に自転車を提供した人: 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
○ 自転車運転者に酒類の提供者、酒気帯び運転の自転車に同乗した者:
2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
|スマホ等ながら運転の禁止
今回の改正で、車と同じように、停止中を除き、「スマートフォンや携帯電話などを手で保持して、自転車に乗りながら通話する行為や画面を注視する行為」などのいわゆる「ながら運転」が新たに禁止され、罰則の対象となりました。
➤ 施行される内容
○ 携帯電話やスマホを使用しながら自転車を運転中に、事故を起こすなどの危険を生じさせた場合: 1年以下の懲役または30万円以下の罰金
○ 危険を生じさせなくても、画面を注視するなどした場合: 6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
➤ ながら運転の事故
警察庁によると、自転車の「ながら運転」による死亡・重傷事故はことし6月までの半年間に18件発生、8月までに22件発生し昨年同期比+10件と増加傾向が続いているという。
また、過去5年間に、“ながら運転”で死亡したり、重傷を負ったりした人を年齢別で見ると、19歳以下が53.9%と最も多く、次いで20代が18.6%、30代が13.7%と若い世代が大半を占めているそうです。
|参考;いわゆる「モペット」は原付等
特定小型原付の制度などの運用やアシスト自転車の普及に伴い、自転車と勘違いされやすい、いわゆる「モペット」などと呼ばれる電動モーターやエンジンで走行できるペダル付きの自転車類似品が、ネット販売などにより流通し、これに伴う交通事故や危険な違反行為が多くみられるようになってきました。
今回の改正道交法では、法令上その区分が明確でなかったことから、このモペットについて、原付バイクやオートバイに該当すると明確化されています(2024年5月施行)。
全国警察で周知と、取締りを強化していますので、動力だけで動くペダル付きの自転車、いわゆるモペットを使用している人はルールに従ってください。
➤ 罰則
○ 無免許運転違反:3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
○ 免許証不携帯違反:3,000円の反則金
そのほか自賠責保険の加入、ナンバーの取得、ヘルメットの着用などについても罰則が設けられています。
なお、いわゆるモペットについても飲酒運転をした場合には罰則が適用されます。
○ 酒酔い運転: 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
○ 酒気帯び運転: 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
車両提供、酒類の提供・同乗については下表を参考にしてください。
|おわりに
これまで自転車の酒気帯び運転に罰則がなかったことから、「会合があるからと自転車に乗り換えて出かけていた」、「飲み会だから自転車でいこう・・」、「職場などで飲んで電車で最寄り駅まできてそこから自転車で帰宅する」などと、安易に考えて使用していた人は、酒気帯び運転にも罰則ができたことを十分認識してください。
飲酒しての車両の運転は禁止です。
ながらスマホ運転も禁止されたので、これも認識を新にし、自転車を安全に利用しましょう。
<参考>
https://www.npa.go.jp/topic/2024/R6_leaflet_jitensya_B.pdf
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bicycle/pdf/R6pedaltsukigentsuki_leaflet.pdf
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