見出し画像

本の感想 冒険の書 孫泰蔵

人工知能AI の事業に多く関わっている孫泰蔵さんが、このままだと学校の教育ってまずいのでは? なんで学校の勉強って面白くないの? それはどうして? を探求して、時空を超えて様々な偉人と対話するお話。いろんな歴史上の出来事や偉人が出てきて、それぞれの背景が語られてて、知らない事ばかり。「旅について行かせていただきありがとうございます」という気持ちになる本でした。

怖かった話、「機械の奴隷」になっている

普通の人にも教育がなぜ必要なのか、という、そもそものスタートが、ヨーロッパの宗教戦争を防ぐには…から。何百年も私たちは同じ事してるのか、と残念な気持ちに。

「役に立つ人になるために勉強する」。例えば、いろんな機械を使えるような人になれば、いろいろ役に立てるかもしれない。機械を操作する人になると言うことは、元々は人間は「機械の主人」として君臨したいのに「機械の操作者」=「機械の奴隷」として教育をしていることになっている、と。

この本は、そこを指摘するだけでなく、それはどうしてそうなってしまったのか?どうして能力主義になってしまったのか?と問いが続きます。いや本当そんなこと思ったことないです、って知らない世界に連れて行ってくれました。

初めて知った言葉、「メリトクラシー」

「社会における人間の地位は、生まれなどによって決まるのではなく、その人の持つ能力によって決まるべきである」と言う考え方。

第3章 考えを口に出そう

頑張って勉強して、いい給料をもらう。能力があるとみなされれば地位が手に入り幸せ、そうでないと不幸な気分になるというのは何か実感のあるところ。このパートを読んで、自分はこういう考えの枠の中にいることを感じました。こう言う考え方自体が常識ではなく、疑問の対象になる事が新鮮でした。

あたたかい気持ちになった言葉、「アプリシエーション」

アプリシエーションは「鑑賞する」と「感謝する」の2つの意味があるそう。

「アプリシエーション」とは、なにかにふれて、わきあがった感情とその感情が生まれるプロセスすべてを指し示す言葉であり、ただそれが「ある(在る)」ということがいかに「ありがたい(在り難い)」ことかという点に意識を向けた態度だと言えるでしょう。

これら2つのアプリシエーションは、いずれも学ぶ人を大いに励ますことになります。

第3章 考えを口に出そう

感謝できる気持ちを持てることができれば、何を自分がしたらよいかを自ら考えられるかも。普段から自分から、そんな言葉を発していきたいなと思いました。

読めたら読みたい…


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集