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テンポよく読めるミリタリーSF「戦士強制志願」

<SF(224歩目)>
ミリタリーSFとして押さえるところが押さえられている。まさに王道です。

戦士強制志願
J・N・チェイニー (著), ジョナサン・P・ブレイジー (著), 金子 浩 (翻訳)
早川書房

「224歩目」は、J・N・チェイニーさんとジョナサン・P・ブレイジーさんのミリタリーSF。

普段、あまりミリタリーSFを読まないのですが、移動中にふと手にとってしまった。
いつもながら、アメリカのミリタリーSFは非常に過酷な世界。死亡率は78%。。。
軍隊組織の風景と仲間意識がメインで、SFは物語の世界の提供にとどまる。

今回も、戦場は死亡率が高く、訓練も過酷で脱落すると奴隷労働者の身分に。。。
まさにブラックブラックな仕事場ですが、これが行きつくところまでいくと、わくわくする主人公。まさに、ブラック企業での働き方に高揚感を感じる人と同じ症状に。

徴兵と海兵隊の理不尽は他のミリタリーSFと似ているが、戦場に出るや否や「成長」を感じてしまう。これが「成長」と言うと、???なのですが、地球における戦争が「人類」という同族間の戦いなので、心がとてつもなく痛むが、異星人だと「自分自身が生き残ることに特化」になる。
つまり「人類の戦争」でまま起きてしまう「躊躇」が一切ないからこそ、どんどん早い展開で進んでいくリズムが売りなのだと思った。

SF的なケンタウロス人のことよりも、戦闘シーンの迫力に終始して飽きさせないことは、これが人気シリーズで続いていることからも裏付けている。

ミリタリーSFの殿堂の一つだと思いました。

#SF小説が好き #宇宙SF #戦士強制志願 #J・N・チェイニー #ジョナサン・P・ブレイジー #金子浩 #早川書房 #ミリタリーSF #ケンタウロス人 #SF #SF

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