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ロシア・東欧的な本

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私の主観なのですが、ロシア・東欧的な本を集めました。
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#河出書房新社

大切な「家族」を考える「ポトゥダニ川」

<文学(19歩目)> アンドレイ・プラトーノフさんの短篇から、「家族」を考える。 ポトゥ…

16

不思議な三重帝国を想像しながら読み進める「エステルハージ博士の事件簿」

<SF(230歩目)> 不思議な短篇集。それぞれの作品よりも、全体を通しての「スキタイ=…

8

ピュアな文体で理不尽を描く「その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか」

<文学(228歩目)> この物語はピュアだから、とても心に切り込む言葉がある。 その子ど…

読書ノーツ
2週間前
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チェコからの幻想文学の贈り物「もうひとつの街」

<文学(222歩目)> SFテイストの上質な幻想文学。しばし時を忘れてしまいました。 も…

読書ノーツ
3週間前
22

ソローキンさんによるロシアの近未来「テルリア」

<SF(156歩目)> ソローキンさんの今までの作品を読まれた方におススメなぶっとんだ作…

読書ノーツ
5か月前
34

タイトルは長いが、章立ては素晴らしくとても良い作品「私はアウシュヴィッツと5つの…

<文学(139歩目)> タイトルそのままの内容ですが、「私はやつらのような動物になっては…

読書ノーツ
6か月前
34

シブヤに憑依するチェコ人「シブヤで目覚めて」

<文学(128歩目)> チェコ人、日本文学研究者からの日本に対しての視点を学ぶ。 シブヤで目覚めて アンナ・ツィマ (著), 阿部賢一 (翻訳), 須藤輝彦 (翻訳) 河出書房新社 「128歩目」は、チェコ人のアンナ・ツィマさんによる日本文学研究&現代日本研究のミックスの刺激的な作品です。 特に驚いたのは、東京とプラハの疾走感。 作中の大正時代の架空の文豪「川下清丸」の小説。 ※実在の作家かと最初思いました。 「作中作」の使い方がとても「いいね!」です。 「作中作」

しびれる怖さ「むずかしい年ごろ」

<文学(121歩目)> 「ロシアのホラーの女王」との異名はホンモノでした。後を引く「怖さ…

読書ノーツ
7か月前
47

ちょっとない本「失われたいくつかの物の目録」

<文学(119歩目)> 「キリンの首 河出書房新社」よりも美しい、ちょっとない本。 失わ…

読書ノーツ
7か月前
35

「愛(love)」が大量「希望のかたわれ」

<文学(75歩目)> ちょっとマイナーなドイツのミステリー文学。ウクライナとヨーロッパの…

読書ノーツ
10か月前
11

新しい「医療」系です「あなたの燃える左手で」

<SF(64歩目)> 「医療」と「文学」の一つの新しい形を楽しむ。 あなたの燃える左手で …

読書ノーツ
11か月前
17

人間の救済を考えるSF「ブロの道: 氷三部作1」

<SF(39歩目)> 100年以上前の「ツングース大爆発(シベリアに隕石が落下した)」か…

9

凍てつくシベリアの大地で、悪いクスリをキメた読後感「吹雪」

<文学(2歩目)> 難易度高いソローキンさんの作品。これはSFテイストの文学作品です。そ…

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ロシアからSFと「愛(love)」をこめて「サハリン島」

<SF(12歩目)> ロシアから「愛(love)」溢れる作品。まさに「ロシアから愛をこめて」を楽しむ。 サハリン島 エドゥアルド・ヴェルキン (著), 北川和美 (翻訳), 毛利公美 (翻訳) 河出書房新社 「12歩目」はお隣のロシアからの極東地域(サハリン・千島列島)を舞台としたSF作品です。 帯に「北朝鮮発の核戦争後、先進国で唯一残った日本は鎖国を開始。帝大の未来学者シレーニは人肉食や死体売買が蔓延するサハリン島に潜入する。」なんて書かれていたので思わず読んでみまし