見出し画像

2023年に読破して良かった本紹介

今年色々な本を読んだので特に面白かった本を所感を交えながら紹介する記事です。10冊ピックしたので打順に並べ替えました。



D 『物価とは何か (講談社選書メチエ)』渡辺 努

物価高に悩まされる昨今。そもそも物価ってなんじゃろねという問いに対しての回答を、その道の権威が書いた一冊。数学要素を極力減らしてるので、大学生なら読める。講談社メチエの良さを教えてくれたのもポイント高い。


4 『NHK100分de名著 金子みすゞ詩集 2022年1月』松本 郁子

金子みすゞの生涯を振り返りながらその作風について解説した一冊。詩が分からないからと手に取ると、それ以上の回答をくれた事がお気に入り。来年以降このレーベルから1冊入るでしょう。


8 『プロジェクト・ヘイル・メアリー 下』アンディ・ウィアー

なんか面白いのあると聞かれたら真っ先に進める本。異生物交友譚。フィクションの論理考証を厳密に行いつつも、軽妙な文体とアドベンティックなストーリーで堅苦しさは一切感じないSFでした。


7 『すばらしい新世界〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)』オルダス・ハクスリー

発売から90年経っても尚、その先進性に驚かされる1冊。誰もが幸せな社会に現代人が入り込んだらどうなるか。発刊1932年ですよ?五・一五事件と同じ時代とは思えん。ハーモニー筆頭に影響受けたSFを幾つか知っているのですが、確かに影響を受ける本です。


3 『運動の神話 』ダニエル・E・リーバーマン,Daniel E. Lieberman

多角的アプローチから”どうして動かなきゃいけないのか”と”運動に関する流言飛語(=神話)”を検証した一冊。未知の知識が多くて楽しめるという点でファクトフルネスと同系統。特に実用性が高いのでこの位置。最終章は既知ばかりでつまらん。


5 『図解・天気予報入門 ゲリラ豪雨や巨大台風をどう予測するのか (ブルーバックス)』古川 武彦,大木 勇人

従来の気象学から、現代の気象学まで。気象に関する知識を体系的に収集出来る1冊。語りきれないエピソードを物推しみながら、コラムを閉じるので、俄然興味が湧く。


9 『国家  (岩波文庫)』プラトン

プラトン渾身の奇作。イデア論や哲人国家は倫理の教科書の方が分かりやすい。詭弁すれすれの論理展開や現代から見ると厳しい主張も面白い。何より、大昔に理詰めのみで構築した主張というのは、歴史的背景を知る必要も無いので頭の体操になった。岩波換算で1000pを超す大作を1年かけて読み切った体験は無視できない。現代に連れてこれないかな。


6 『古道―古代日本人がたどったかもしかみちをさぐる (講談社学術文庫)』藤森 栄一

司馬遼太郎@長野。出土品から古代の生活様式や環境の変遷を類推していく1冊。ロマン溢れる小噺が続いて古代への憧憬が掻き立てられた。


2 『おいしい味の表現術』味ことば研究ラボラトリー

料理の語彙力に纏わるコラム集。料理の語彙が広がって楽しい。辞書小説漫画とあらゆる文章から珠玉の一文を引っ張って来るので、画像無しでも食欲が刺激される。


P 『カラー版 名画を見る眼Ⅰ/Ⅱ』高階 秀爾

ルネサンスから抽象絵画まで。西洋絵画の華々しい時代を、選りすぐりの絵画を見ながら解説していく新書。数々の西洋絵画を、文脈を把握しつつ鑑賞できるようになったのは心強い。カラー版がいい。


打順について

打順は20170608阪神-オリックス戦における阪神のスタメンのもの。
初めて読んで面白かった出版シリーズが講談社メチエ、NHKブックスの2つ。ですので、大山糸原がある程度通用した2016ドラフトの後のシーズンで打順を組みたくなりました。
DH有りの試合で印象に残ってる試合は無いので、象徴的な試合からチョイス。メッセ-桑原-マテオ-ドリス。躍進(2位)の原動力となったPによる、1点差勝利はこの年を代表する試合でしょう。今見たら誰も…途中出場の大和が現役でした。

当時のスタメン
D糸井4上本8高山7福留3原口5鳥谷9中谷6北條2梅野Pメッセンジャー
8宮崎4西野6安達Dロメロ5小谷野3中島7T-岡田9武田2若月Pディクソン

最後に

 借りるだけ借りて選択の科学未読なのを思い出した。来年読めたら。
23冊19編。母数が少なくて組むのに困りました。来年もこの位は読めるといいなと思います。これから八耐、鎌倉、東北らへんも書きたいですが.…一日短すぎる。
 物価とは何か、プロジェクト・ヘイル・メアリー、カラー版 名画を見る眼、運動と神話が特に良かったです。水野太貴さん、国立新美術館、川崎市立中原図書館には感謝しかない。ありがとうございます。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集