天才に憧れ続けた凡人の末路②
天才になりたかった凡人
初めての挫折
順風満帆だった小学校生活を終え、意気揚々と中学へ入学。
調子の波に乗って乗って乗りまくっていた少年は、中学校という大きな波に
飲まれ、入学直後から溺れに溺れ・・・初めての挫折を味わった。
入学直後から野球部に入部。少年団エースの勢いそのままに、肩で風を切り校内を闊歩していた。当然ながら、即座に先輩に呼び出され、数人の先輩から袋叩きに、、、
明るく、面白かった小学生は、思春期とこの事件をきっかけに、暗く、おもしろくない大人への一歩を踏み出すことになる。
その後も先輩にちょこちょこ目と手を付けられながら、後輩にも白い目で見られながらも、なんとか3年間部活は続けたが、地方の大会で優勝するような強豪校であったため、試合に出ることはほとんどなく、3年間補欠の座を守りきったのでありました。
その後も、背が高いだけで、なんの取り柄もない私は特に大きなイベントもなく中学生活を過ごし、高校受験を迎えた。
成績は、そこまで悪いわけではなかったので、市内で2番目のレベルの学校を受けた。
しかし、完全に勢いを失った少年は、受験でもやらかしてしまったのだ。
最初の四教科を問題なく終え、最後の英語の試験が始まったその直後、『ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅる!!!!』とどこからか大きな音が・・・
その音が私のおなかの音と気付くのにそんなに時間はかからなかった。
一瞬で100%を超えそうになり、ダムが決壊しそうになった。
冷や汗をかき、歯を食いしばり、菊の花を締め、なんとか乗り切ろうとしたが、ちゃくちゃくと発射準備に向け、動き出す消化器官たち・・・
試験をとるか、恥をとるか、迷った挙げ句
『バン!』と立ち上がり、試験会場を飛び出し、トイレへ向かって全力疾走した。試験官の顔な見向きもせずに、走った!
今となっても、試験官や他の受験生がどんな顔をしていたのか想像もできない。
「ふー! よし! 間に合った! 最悪の事態は脱した!」
しかし、もう1つの事態は脱していなかった。
試験官に断りもせずに試験会場を飛び出した受験生に再度、教室に戻る資格はなく、私の受験は他の受験生たちよりも数十分早く終えることになった。
英語のテストは0点。 結果はもちろん不合格。
自分よりも成績の悪い友達がみんな合格していた・・・。
俺だけ入学できないなんて・・・。
中学時代は、まさに挫折の繰り返し と言える時期だった。
次回へ続く。
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