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夜明け

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記事一覧

#1 海をみつめて

いま、明日の風が吹いた
風もあせる気持ちになるときが
あるのだろうか
そんなことを
ちょんと考えながら
海のその向こうのほうを
見つめていた 眺めていた

きみは きみは
なにをしているかな
どんなことを考えているのかな
ぼくは
きみのことを
きみとどこへ行きたいかを
ひとり、ひとりでに
考えているよ

海鳴りはあのまちまでは
きっと きっと
ひびかんだろうな
やさしい夢を
やさしい言葉で
いま、

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希望とブルーズ

ワンハンドレットの
コーヒーマシンで淹れた
ほろ苦くそして甘い珈琲の
水面に浮かんだ
ちっぽけな憂いとかなしみ
寝不足の日々は
怒りや苛立ちと
仲が良すぎて
ぼくはとっても
まいってしまったよ

ひとりでいたくないと
まるで幼い子どもみたいに
思ってしまう
がんばらなきゃ
なんとかしなきゃ
きっとどうにかなるさと
つぶやいたり言い聞かせたり
もうつかれたよ
くたびれたのさ

ほら!
いま!
心が

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きのうとおとつい

きのうかおとついか
忘れちゃったけれど
とっても とっても
すてきなこと
あったのさ

きのうかおとついか
憶えてはいないけど
とっても とっても
やさしいこと
あったのさ

きみが好きだって
話していた花が
やさしい夏の風に
揺れたのだ

きのうかおとついか
どっちかわかんないけれど
かなしいこと
くるしいこと
あったのさ

きのうかおとついか
ぼくは確かに生きていた
これからも あしたあさって

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気づく

昔からちいさなことや
細かなことばかりに
気づくんです
でもなるべく
できるだけ
近い頃は
わたしに関係しないことに
気づこうと思ったんです
そうでないと
わたしは
わたしのことばかり
考えたり悩んだりしてしまう
そんな生きものであることに
わたしが気づいたからです

季節の花のかおりや
きみの表情や仕草
なにかに触れたときの
その感触やときめき
真夏の夜のやさしい
夜風の心地よさに
気づくんです

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20

ながいながいながい
ながいながいながい
そして そして
おもい おもい
海底のような夜を過ごして
あなたはいまそこにいる
あなたはいまここにいる
そして そして
とおくで とおくで
あなたを嘲笑うひとがいる
あなたは傷ついたり
おびえたり憤ったりする
だけれど だけれど
あそこよりは
いま
わたしの佇んでいるところは
やさしくてやわらかい
あのときよりは
ずっと ずっと
やさくてやわらかい
そんな

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きょうも

毎日、毎日
つけてる此の日記
あなたになら
見せられそう

朝らしい光が
窓辺に射し込んだよ
それだけで

きょうも、歩いていける
きょうも、学んでいられる
きょうも、くだらないことで
微笑っていられる
きょうも、あなたの顔がみれる
きょうも、あなたに会える

あこがれ

熱い涙こぼれた
歩き慣れた此の道の上に
朝から降っていた
烈しい雨は止み
しずかなしずかな夜に
ひとり浮かぶ月よ

あなたの笑い声に
救われた
ぼくの気持ちは
掬われた
これは恋でもあるけれど
ぼくのなかでは
恋よりも大切な
誰かを尊く想うこころだ
ぼくは
あなたにあこがれている

宿る

宿る 宿る 宿る
歌に宿る気持ち
そして 
わたしは歌を愛す
呟くように歌を歌う
とおくのまちに住むひとの
やさしい夢の中で
モンスーンが吹き荒れる頃
きみへの想いがあふれだしそうで
ぼくはとっても
恐くて楽しくて
切なくて不安だよ

宿る 宿る 宿る
宿る 宿る 宿る
このからだに
このこころに
この頭のなかに
希望が ときめきが
なつかしいあたらしさが
宿る 宿る 宿る
ここに 
いま、宿って

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それからきみに…

あなたは物足りないと
思ってるかもしれない
こんな生活つづけた先には
どんな未来待っているのかと
不安な気持ち
抱えてるかもしれない

それからきみに
それからきみに
云っておかなきゃいけないことが
ひとつあるのさ
この世界で
あなたは
たったひとりだけしかいない
ひとりだけしかいない
たとえ
どんなにひとりぼっちでも
あなたはこの世界に
ひとりだけしかいない
ひとりだけしかいないのだ

あなたは

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図鑑

小さなことや細かなことが
気になって仕方がない
きょうは雨の日
気分はちょっこし
下がり気味だよ
こんな日の朝は
心もからだも
ちいさな不安とかなしみと
冒険心をつよく抱きしめる

あの頃に
胸を躍らせて
心をときめかせて
無我夢中で
きみのことを
見ていたぼくは
もういない
あの頃のぼくは
人生のむつかしさや
苦渋のようなものを
無論、まだ知らなかった
まだ知らなかった…

ときどき

おとなになれないよ
きみの気持ちややさしさ
わかってるはずなのに
ときより、心は
こどもっぽくなっちゃう

おとなになるのはね
とてもむつかしいね
本音とたてまえ
2つの気持ち
どっちがほんとうの気持ちか
ときどきわからなくなったりする

夢をみて
風に吹かれて
雲がながれて
きみとくだらない話して
心がひとりでに歌いだす
そんな瞬間が
なによりも尊くて
愛おしい
いまのぼくは
そう思うんだ
ほん

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ゆえに

くだらないことで
頭を悩ませてはいないかい
ときには たまには
心からこぼれだす
メロディに身をまかせて
風が吹くままに
川が流れるままに
暮らしていくのも
いいはずさ きっと

oh oh oh
oh oh oh
la la la…
la la la…
歌を歌って
詩をつくろう
歌を歌って
心を抱きしめよう
愛してるゆえに
きみを抱きしめよう

帰りの電車

下を向いて家路をたどる人ら
ぼくはもうくたびれて
悩み疲れて
叫ぶ言葉も 唄う言葉も
もう見つける気力もない
街の灯りが揺れている
カラカラと揺れている

夜風はこんなにも心地よいのに
きみはあんなに楽しそうなのに
僕だけはこんな気持ちで
歩いていくしかない
僕だけはこんな気持ちで
此のじかんを
ただ
過ごし過ぎせることしかできん

ワルツ

此の胸の奥にある
鼓動がふるえる
此の喉がひとりでに
歌いはじめる
あたらしくてなつかしくて
愛しくなるメロディが
このひろくておおきな世界へと
放たれる
心はまるで
しずかなワルツを踏むように
踊っている

la la la…
la la la…
ぼくの日々に罅が入るほどの
かなしみが 後悔が
たとえ
おとずれようとも
ぼくは歌を歌い続ける
ぼくは詩を歌い続ける
車窓からの景色と
あなたの微笑み

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