詩「枯れない花」
伝え切れない哀しみを養分にして
あなたは
いつも咲いていた
生命の強さを抱いて
私が触れても花弁は散らない
他人に盗れない気高さは
いつも果てしない優しさと
隣り合わせにあった
腰が曲がり
小さくなっても
最期の瞬間まで
自ずから
散ろうとはしなかった
あなたは
生きている時間の中で
沢山の人々の心に種を蒔き続けた
私も
その内の一人で
あなたが居なくなった今でも
私の心の中に
あなたという花が咲き続けている
あなたの面影は
何年経っても色褪せる事はなく
穏やかな春風の中で
絢爛に咲き誇る
決して枯れはしない花
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?