詩「繭」
「綺麗だね。」
とあなたは言う
この現実に吐きそうになる
世界は汚い
人は汚れている
でも、表面上は美を繕っている
毎日、お風呂に入るので
清潔感は保たれている
私は、今、繭の中にいる
「社会に飛び立て。」
と周りは言う
どうして?
泣きたいのは、こっちだよ
誰が、こんな世界にしたの?
私は、無駄に消費される
疲れてクタクタになったところを
狩られるの
判断が歪むのを大人達は待つだけ
笑って、助けようともしてくれない
世界は黒い
視界は見えない
それでも
この世界の掟だから
ずっと、繭の中には居れないの
私の人生は
あなた方のコレクションじゃない
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?