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詩「天」



あなたは ごく普通のノートに綺麗な言葉を綴っていました
私は それを覗き見てしまいました
その時 空気が凄く軽くなりました
そして 粒子が輝いて見えたのです

「退屈な人生だろね。」
誰かの呟きが聞こえました
この歳で 抱えきれない事が沢山あるのに
本当に退屈な人生の人なんているんでしょうか?
誰もが想像でしか物を言わない
全ての人生を覗き見など出来ないのに

あなたはその綺麗な言葉を何に発表するでもなく生きていきました
そして とうとう最後まで その言葉を抱き締めながら天に行くのでしょう
誰かと分かち合うこともせずに

私は人生は何かと思いました
そういう人とそうならなかった人に
たいして差などないのです
あなたは最期まで私に難解な謎を残していきました

私も今日はいらなくなった紙に何かを綴りましょう
広大な宇宙の一欠片くらいにはなると信じて

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