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【続いてる写経 865日め】〜実在の場所を描く戦略とは
今日の写経はキラキラゴールドラメのピンクボールペンです。
勢いで、わが家にある松岡圭祐さんの著作を続けて読んでます。代表シリーズからはズレてますが、
『ミッキーマウスの憂鬱』を読了しました。
まさにディズニーランドの裏話を描いているのですが、このストーリー展開は、実名を出して実態を描くことを納得させるのに、この上なく十分な内容でした。三方よし、ってストーリーなんですね。
話そのものは、ディズニーランドを支える裏方のキャストさんが主体です。準社員として入社した主人公が、ランドの裏側キャストの地味な仕事にがっかりし、もっと華やかでやりがいがある仕事がしたい❗️と空回りするところから始まります。
同じキャストでも正社員と準社員の業務範囲の区分があり、正社員側の差別意識や準社員との対立構造が生々しく描かれていきます。
華やかな舞台の裏はこんなドロドロなのかしらん?とちょっとウンザリさせつつ、ある事件をきっかけにその対立構造が変わっていくのです。
これ以上書くとネタバレになってしまうのですが、その事件の解決方法と主人公の成長ぶりが「うまい…うますぎる」。
誰もがある種のカタルシスを得られるような感じ。
さすがの売れっ子エンタメ小説家と、うなりました。
おそらく、この松岡さんの力量とプロット、そして売れている実績がなければ書けなかった作品と思います。
固有名詞として、ディズニーランドやディズニーシーが出てますし、どこまで本当かわかりませんが、裏側の仕事内容や、パレードの準備風景として着ぐるみを着せるシーンがあったり、それなりに本家の承諾がなければ書けなかったものだと思われます。
なにせ、ミッキーの中の人も登場しますからね…。
さすがに運営企業名はオリエンタルワールドと変えられていますけど…。
作中にもある通り、キャストには退職後も守秘義務があり、描かれた内容がどこまで本当なのかはわかりませんが、ある程度の真実は含まれていると想像されます。
ワタシ自身はディズニーランドに積極的に行くタイプでは全くありませんが、この小説で描かれたような裏事情があるならば、裏方であるキャストさんたちがどう動いているか、観察しにいきたくなりますね。
でもチケット争奪戦とか、中の攻略法とか考えてくれる人が周囲にいないと絶対無理…。ホント、行くまでが大変だと思うんですが、ディズニー通うみなさんはマメでスゴイと思います。
そして熱狂的なファンを生み出し続けるディズニーの手腕がやっぱり凄い…。