3. "LOVE SARAH"

『ノッティングヒルの洋菓子店』という映画を見た。

ロンドン、ノッティングヒル。
名店で修行を積んだパティシエのサラと
親友のイザベラの2人は、長年の夢だった
自分たちの店をオープンすることに。
ところが事故でサラが急死。
夢を諦めきれないイザベラと
サラの娘クラリッサは、
絶縁していたサラの母ミミを巻き込んで、
パティシエ不在のまま
開店に向けて走り出す。
そんな3人の前に現れたのは、
ミシュラン二つ星のレストランで
活躍するスターシェフのマシュー。
20年前、ガールフレンドだった
サラから逃げた過去を持つ彼は、
あることを償うために
パティシエに応募してきたのだ。
それぞれの想いを抱えた4人は、
果たしてサラの夢を
叶えることができるのか――。

映画ノッティングヒルの洋菓子店 公式ホームページより


引用にある通りのストーリーで、見やすい90分という短めの映画。


https://youtu.be/noWDwZjPH74?si=Q1voeQmPlYOcVZBN

本作に出てくる美味しそうなスイーツたちは、ロンドンの有名なシェフ、ヨタム・オットレンギさん率いる有名デリ "オットレンギ"が担当しているそうで、どれもとても美味しそう。

お話の中で、〝お店を始めたはいいものの近くに洋菓子店が数店あり、思うように売れない〟と壁にぶつかるが、いろいろな国から人が集まってくるロンドンでは、故郷の味を求める人も多いことから、各国の故郷の味を売ることで徐々に人気になっていくというシーンがある。
そこで様々な国のお菓子が出てくるのだが、それが本当に美味しそう。カフェ巡りが趣味なので画面に食らいついてしまった。
味がうまく想像できないものでさえ、とても美味しそうに見えた。

日本のスイーツとして登場したのは、まさかの抹茶ミルクレープだった。
抹茶ミルクレープを作るのは些か大変なようで、“こんなスイーツを作るなんて日本人はよっぽど暇なのよ”と言われていた。
とはいえ、キーとなるお菓子ではあったので、いち日本人としてうれしい気持ちになった。

美味しそうなお菓子の他に印象に残ったシーンがある。それは冒頭の方にあるお店の名前を決めるシーン。4人それぞれが持つサラの想いから始まったこのお店の名前は“LOVE SARAH”。
そしてこの映画の原題も“LOVE SARAH”である。
登場人物のそれぞれがサラを想っていることがよく伝わる名前であたたかい気持ちになる。

『ノッティングヒルの洋菓子店』というタイトルは、実に興味引かれるタイトルだと思う。
けれど最後まで見終わってから“LOVE SARAH”と聞くとそれもいいなと思った。
全体的に暖かいお話で、平日の昼間に見るには割とピッタリなものだった。


「訪れようと思っていたら気づいたら秋になっていた」うろ覚えだが、そんなセリフがあった。
ずっと今度こそ会おう、明日連絡しよう、明日、明日、でワンシーズンが過ぎてしまうの、よく分かるなぁと思って印象に残った。






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