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こげちゃ丸
2021年10月16日 20:00
幼い子が眠れない夜に、母親にねだる絵本みたいに。繰り返し、なんどもなんども。眠れない夜に読む本がある。批評家・若松英輔さんのエッセイ集。「悲しみ」をテーマに書かれた26編の美しい文章が並ぶ。この本は、我が家の寝室にある本棚には置いていない。いつでも手に取れるように、リビングの飾り棚の上が指定席だ。心がざわついた夜や、漠然とした不安が湧き上がったときに、この本を開く。ひとつのエッセイを読むと