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アイヌモシリをみてきました
映画 アイヌモシリの公開を楽しみにしていました。
坂本龍一が言ったように、これは
いい映画でした。ほんとに。
オープニングのタイトルが消えて画面が暗くなったとき
どんな風景で この映画がはじまるかを想像して
わくわくしました。
冒頭のシーンはやっぱり自然の風景かな。
阿寒の湖かな。 釧路の丹頂かな。
アイヌの衣装や道具のアップかな。
それとも オキさんのライブが、まずガーンと迫るかな?
いやいや、それはまずないだろうな。笑
(メガストーンでのライブシーンは、娘とエキストラ出演しました)
そしたら、浮かび上がったのは
少年の眼と 息遣い。
象徴となる あの世とこの世をつなぐ
ある場所が映し出されました。
赤い服を着た 鬼気迫る少年の後ろ姿に
雪が舞っていた…。
この土地は和人にとって「蝦夷地」だった頃
ほんの200年前までは
ここは「アイヌモシリ(静かなる大地)」だったこと。
現代アイヌをテーマにしたフィクション映画であるけれど
限りなく本質が ドキュメンタリーに近いのは
主人公のカント少年も 母役のトコエミさんも
阿寒の自然や 登場人物の日常風景、
観光資源としての側面
実際にそこに暮らす方々が 実際の役を演じていて
多少の脚色をのぞいて
嘘がなかったからかもしれません。
お隣さんの日常を、
その根底にあるスピリットを
ルーツを受け継ぐ少年の 意識の変化を
空気になって 中から見せてくれた感じ。
その思慮深い視線は、イオマンテの子熊の瞳に映った
目線を彷彿とさせました。
去年の2月に阿寒湖上で行われた ウエサク祭で垣間見たのが
その後のカント少年率いるバンド
「グリンボゥグリンボ」(まりも?)と
色んな人の都会のTwitterで絶賛されてた
マヒトゥザピーポーさんとの兼ね合いで、
この映画を撮った後も 少年達の成長はリアルに
アイデンティティと世界を融合し続けていることを知れたので
もう私の目線は正直クマを通り越して “近所のおばちゃん”でした。笑
それくらい いい映画だった。
先週 鬼滅みたし、その前 蒼井優のスパイの妻見たけど
私はダントツ 一番良かったです。おすすめです♡
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帰り道、一緒に行った双子と、アイヌの世界感について話し
(可愛がった子熊を、祈って祀って とどめをさして
神の国にお返しし、その恵をいただき
神の国に帰ったクマの魂には人間のことを神々に伝えてもらう)
「スーパーで並んでる肉も 本当は命なのに
命として知られても 扱われても 祈られても 祀られてもいない」
そんなことについて話しました。
ただ家に帰ったら、黒いオス猫が玄関に粗相をしていたので
「…おまえ ネコマンテ(祀って神の国に返し)しちゃうぞ」と
思わず脅し文句にしてしまいました。