年中行事を当たり前に楽しむために。VRイベント「まつり神社 おうち時間で初詣」をcomonyで開催しました
2021年が始まってからはや3週間。ついこの前まで2020年だったなと思ったら、もう高校サッカーや成人式、センター試験などといった1月らしいイベントも過ぎたとのことでびっくりしています。
やはりこのご時世なので、例年に比べて時間の区切りみたいなのが付けづらい感覚を感じています。最近でいうと初詣もその類に入るのかなと思います。普段と違う年越しに戸惑ったまま、緊急事態宣言がでて初詣に行けなかった方もいるかもしれません。
寒かったり暖かかったりしても、家にいるからそんなに感じる機会もないし。変化も感じないまま、きっと気付いたらそのうち桜が咲いているんだろうなと思うと、一生に一度しかない2021年の季節の行事をしっかり丁寧に楽しむことって割と重要なことなのかなと、最近ふと思いました。
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さて、今回は私が所属する一般社団法人KOREWOKINIが主催したイベント「VRまつり神社」を開催したのでその様子を書きたいと思います。
丁寧に季節を楽しむ。季節の移り変わりの目安となる地域の行事やお祭りなど、実施の自粛傾向にあります。が、いままでのオフラインという形だけでなく、オンラインに形を変えて、こうした「文化を体験し、楽しみ、理解する」方法はないかなと想いながら企画しました。
開催の背景
KOREWOKINIという団体は、ざっくりいうと全ての人に「きっかけ」や「よりどころ」を提供する団体。名前の由来は「これを機に!」からきています。昨年、社団法人化しました。
KOREWOKINIの事業の一つで、「Religion NOW」というイベントを定期開催してきました。「文化体験を通じ日本文化についての理解を深める」ことを目的に、今まで神道とムスリムの比較文化体験、神道と仏教の比較体験、そして1回目の緊急事態宣言下ではVirtual Online Shrineという、Spatial Chatで作った神社空間で神社ツアーをしながら交流できる仕組みを作りました。
「VRまつり神社-おうち時間で初詣-」は、第4回目の企画となります。今回はラストマイルワークス株式会社様のご協力のもと、「comony(コモニー)」というVR空間上で、初詣ができる神社を再現していただきました。シリーズの原点である「文化体験を通じ理解を深める」といったテーマを踏襲しながら、「日本中、そして世界中のどこからでも、リアルな文化体験ができる」をコンセプトにイベントを企画しました。
特に、「どこからでも、リアルな文化体験」という点がポイントです。昨年開催したVirtual ShrineではSpatial Chatでの体験設計となりました。あれはあれで面白かったのですが、ゲーム感が少し強く、かつチープだったかなと。体験設計を交流に振り切るのであればいまだにスパチャはお勧めです。
今回は特別にVR上でイベント空間を作成いただきました。※現在誰でも主催することはできないため、イベント利用時はcomonyへの問合せが必要。
comonyについてはこちらにまとめました。
ラストマイルワークス様との最初の出会いは、KOREWOKINIの最初のイベントだったりします。感慨深いですね。ご協力いただいた経緯などは、こちらのKOREWOKINIのnoteで詳しく書いていきます。
イベント実施にあたり、生涯のビジネスパートナーの一人であるトミーこと富澤くんと企画を進めてきました。↓はアバター化したメンバーのトミー。なんと、尻の大きさまで完全再現されています。ここまでアバター映えする人間もそうそういないでしょう。なお、顔出しNGと伺っておりましたが、アバターの顔出しはいいとのことで掲載。ちなみにTwitterもはじめたそうです。
イベント当日の様子
ここからはイベント当日の様子を紹介します。
①まずはZoomに集合して自己紹介
Zoomにて集合し、主催の神主が烏帽子と装束に身を包み、Zoom上で参加者をお出迎え。ちなみにこの時BGMで雅楽がずっと流れています。
参加者の自己紹介を終えたあと、簡単にcomonyの使用上の注意点を説明し、comonyへ。アバターを選ぶ画面はこんな感じで、好きなアバターを選べます。
②comonyへ入室
入室したらバーチャル神主がお出迎え。神主の顔面だけでなく、尻のサイズ(当人は身長183センチ)まで完全再現していただいたラストマイルワークス様には感謝しかありません。参加者は普通のアバターで入室。
③VRまつり神社内で初詣ツアー開始
会場内に設置されたモニターにて参加にあたっての注意点を説明したあと、アバターを動かし、先導する神主の後についていきながら神社体験ツアーがスタートします。ネタバレになるので下記の動画では音声がありませんが、主には、そもそも初詣とは何か。今更きけない神社とお寺の違いとは。手水、お賽銭の意味とは。正しい参拝作法、と言った内容の説明がされています。
VR空間内の神社は、細部まで完全に再現されています。また、実は隠しギミックもあります。VR空間にて↓の画面のお賽銭をクリックすると、ちょっとびっくりする何かが起こります...。
また、画面下に表示されているコマンドを押すと、アバターに「参拝時の拍手(2礼2拍手の「2拍手」)」の他、手をふったり、いいね!とさせることができます。※詳しい説明についてはネタバレになるので割愛。ぜひイベントに参加し、神主に聞いてみてください。
④記念写真
一通り説明が終わった後は、鳥居の前でみんなで記念写真。
VR神主も心なしかご満悦な表情。この写真は参加者にプレゼント。
⑤Zoomに戻り、感想シェア
Zoomに戻った後、一人一人感想と新年の抱負を語り、終了。参加者からは以下の声が寄せられました。
・バーチャル空間の再現度が思った以上に高かった。オンラインイベントの多様性が広がったと思う。
・本当にその空間にいるような感じがありました。今年は初詣をできていなかったので良かったです。
・手軽にPCからバーチャル空間を体験できるとは思わなかった。
・今年は初詣に行くことができなかったので、バーチャル空間で限りなく近い体験をすることができて非常に良かった。
「VRまつり神社」というイベント、こんな人にお勧めしたい
今回はテストも含めた運営でしたが、改めてこんな人に向けたイベントだなと思いました。
①なんとなく初詣の雰囲気を味わいたい
リアルな体験とはまた異なりますが、VRというほぼリアルな空間で、慣例行事である初詣の雰囲気を味わいたい、という人におすすめです。実際に、すでに初詣に行っている方も、リアルとの違いを比べられて楽しいといった感想をいただきました。
②手軽に日本文化体験をしつつ、理解を深めたい
そういえば神社とお寺の違いってなんだっけ。初詣ってなんでするの?など、3歳児の子どもや外国人に聞かれた時に「はっ!」として説明しづらいかな〜と、個人的に思うのですが、そういった疑問を解消できます。また、手水や参拝儀礼などもVR上で説明されるので、リアルな場で正しい儀礼に沿って参拝ができるようになります。
③VR体験を話のネタにしたい&交流したい
実際VRイベントってまだまだ一般レベルに普及していない気がするのですが、手軽に参加できます。今後についてでも書きますが、海外向けのイベントに展開したりした際は、国際交流チックなニュアンスを入れて、日本文化について英語で学ぶ会みたいにしたいと思っています。
また、なんだかんだ人と話すってストレス解消になるので、イベントを通じて会話する、的な楽しみ方だったり、VRに参加したことをオンライン飲み会などでネタにしたい、といったニーズにも答えられるかと思います。
今後について
「VRまつり神社」はその名の如く、日本の「祭り(祀り)」をVR空間で体験できる場にしていきたいです。しばらくは定期的にVR分散参拝を実施するので、イベントの情報は下記のLPよりチェックをお願いします。コメントをいただければ別途個別でご案内します。
初詣以降は、季節に沿ったイベント(例えば茅の輪くぐりとか、七五三とか節分とか)も実施する、かもです。わかんないけど。
しばらくは日本文化体験軸で開催していきますが、こんなイベントもできそう!と言ったものがあればぜひコメントください!
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【一般社団法人KOREWOKINIについて】
KOREWOKINIは内閣府青年国際交流事業の出身者で立ち上げた団体です。2018年から活動をはじめ、2020年に一般社団法人化しました。国内外で活躍するグローバル人材向けに、ミートアップイベントや気づき・学びを深めるワークショップなどを通して、コミュニティに関わる人のきっかけを生み出し、次の一歩を応援します。また、人生のどんなフェーズにおいても、拠り所となる大樹のようなコミュニティを目指しています。