この先企業責任が増えると、B2Bクリエイティブが増えると思うワケ。
私が、B2Bクリエイティブの店長になったワケとは?
初めまして。
ソリューションアイデアの専門店街「ADK CREATIVE MALL」に11人いる店長の1人、クリエイティブディレクターの冨生と申します。私のお店では「B2Bクリエイティブ」をコンセプトに掲げております。
映えある一人目なので、B2Bなんて興味ないや〜と立ち去る前にちょっと話だけでも聞いていってくださいませ。
そもそもB2Bのコミュニケーションって何?
B2Bのコミュニケーション「B2B」とはBusiness to Businessの略称。(toを2と略すこともあるのでB2Bと表記しています。)
一般向け商品のコミュニケーションは「BtoCコミュニケーション」と呼ばれていて、この場合の「C」はCustomerつまり「一般生活者」向けを指します。一方「B2B」は、企業向けのコミュニケーション。最近世界的品薄が続いている半導体やシステム開発、投資系の銀行とか企業間取引先の窓口、あるいは経営層をターゲットとした対企業コミュニケーションになります。
そのためB2Bのコミュニケーションといってもその目的は様々。
私が手がけている案件においても企業CSR・社名変更・技術広告・リクルート対策・株価対策・スタートアップ企業の認知などがあります。
B2Bのコミュニケーションって難しい・・・。
広告業界でのクリエイティブでは「私はB2B・・ちょっと苦手」という人が少なくありません。何故か、B2Bクリエイティブは小難しくて難解だと思われているからです。
B2Bクリエイティブを開発する仕事って、ビールとかお菓子・クルマなどと違って、その業界の人にしか理解できない専門用語のオンパレード。
理念やビジョンなど形ある商品じゃない事もしばしば。打ち合わせに参加すると、その道のプロたちが超ハイレベルな技術や計算式の話、その業界での専門用語が飛び交うので、話についていくのが大変!
頭が沸騰して耳から脳みそ的な何か出てきちゃいそうな感じです。
しかしながら私「うんちく大好き人間」「片付け超得意人間」を自負しておりまして、難解な話を整理して誰かにわかりやすく話すことが得意だったりするんですよね。
私がB2Bクリエイティブを得意とするのは「超A型気質」によるところかもしれません。
B2Bのコミュニケーションってそんなに需要があるの??
現在、働き方改革法案とか、ストレスチェック制度の義務化とか、企業コンプライアンスにSDGs、最近ではコロナに代表されるウィルスリスクなど、今企業が果たさなければならない社会的責任は増す一方です。ですが、そこに新しいビジネスチャンスが生まれB2B市場はどんどん成長しています。テレビを見ていて最近増えていると思いません?「名刺一括管理」とか「働き方改革アプリ」とか「人事見える化システム」とか「リモート管理勤怠ソリューション」など。
そう、これ全部B2Bのコミュニケーションなんです。
時代の変わり目こそB2Bクリエイティブにチャンスあり!
ところがB2Bのコミュニケーションって、伝えたい内容をそのまま広告にすると難解で、真面目で、堅い、一般の方にはチンプンカンプンなものになってしまいがち。対企業向けが主たる目的とはいえ、難しい内容を、いかに噛み砕いてわかりやすく翻訳し、チャーミングに伝えるのか?とういうプロセスが必要になると思います。これって、実は技術と経験が必要になってくるんです。
そこで私たち「B2Bクリエイティブ」チームの出番となるわけなんですね。
B2Bクリエイティブ開発のプロセス。「4つのポイント」
そんな難しいB2Bのコミュニケーション。クライアントのご担当者の方も頭を悩ませている方が多かったりするんです。その悩みを共有し一緒に考えて、課題を深掘りし、伴走してゴールを目指します。その時私が大事にしていることは4つのプロセスを踏まえていくことです。
①そもそも内容を全て理解しないことには始まりません!ありとあらゆる情報を勉強し全てをインプット!
②同じ業種だと似たような表現になりがちなので、同業他社のコミュニケーションをひたすら研究し、どこで勝負するか差別化ポイントを徹底的に追求。
③とにかく難しい内容をなんども因数分解するように削ぎ落とし再構築し、解りやすいか?伝わるのか?をチームで自問自答・・
④ここが最大ポイント!真面目で難解で堅いイメージをほんの少し広告としてのチャーミングな部分を加えて、誰にでも理解出来る、「なるほど」と新しい気づきを与えるアイデアを見つけ出す!
誰でもできるじゃん!と思われがちですが、④番が特に難しいのです。B2Bのコミュニケーションとは言え、実際にオンエアされる時は例えばビールや車などと同じ枠で流れます。
そのため他の広告に埋もれないようにインパクトやチャーミングな部分を入れていかなければなりません。
まぁ全てを書いてしまうわけにもいかないのでさらに興味のある方は・・・。
CES2021で感じたB2Bクリエイティブの可能性とは。
ここからはちょっと違う視点からB2Bのコミュニケーションは今後どうなるの?という話をしていきたいと思います。
今回CES2021を視聴して、(オンラインでの開催でしたので参加というより視聴という表現を使用しています)この先企業は、持続可能な社会のために貢献できるソリューションを提供し、そしてそれを広告していくことがとても大事なことだと感じました。
CESとは世界最大の家電見本市。そのCESがコロナにより53年の歴史の中で初めて全てオンライン開催となったのが今年のCESということになります。
CES2021を視聴してB2Bクリエイティブの今後に役立つポイント3つ。
①DXは加速している
あらゆる業界で使われているDXというバズワード。これは基調講演でも頻繁に出てきた話なのですが、マイクロソフト社のCEOは「2年かかるDXが2ヶ月で進んでいる」、ペライゾン社のCEOも「コロナでDXが5〜6年早まった」と述べているようにDXの加速に対する言及が企業トップからありました。あらゆる業界で、この進化のスピードについて行かねばなりません。
②SDGsとの切り離せない関係
各企業のプレゼンテーションで出てきた商品や技術のほとんどが、持続可能な社会のために何ができるのかという内容でした。
EVなどはその典型的な例で、もちろん電動化すれば全て脱炭素につながるという話ではありませんが、企業ロゴまでプラグの印象を取り入れた自動車メーカーもあったくらいです。
またソフトを入れ替えて今まで使用していた携帯電話を家の見守りカメラにするアイデアなどは今後企業に求められるサスティナブルなアイデアだと思います。もはや企業そのものがSDGsに対しての取り組みを商品や技術ごと考えているのだと思いました。
③コロナとの関係
個人的印象ですが、コロナ禍で変わった「家」のあり方は元に戻ることはないように感じました。というのもヘルスケアや自動車、冷蔵庫やテレビなど様々な物がクラウドを使いデータを連携し、いかに「家」で完結できるか、という提案が多く見られたからです。
また大手家電メーカーが自動車をリビングにしたり、ゲーム部屋にしたりと主がどちらなのか?と思う提案もありました。
コロナで変わった「家」のあり方は持続していく、ということです。
CESに見るB2Bクリエイティブの未来とは。
私が普段携わっているB2Bクリエイティブの開発においても、
一つの技術(商品)で全てを解決するのではなく、複数の技術やソリューションを連携させDXを表現することが多くなってきています。
さらにこの先は商品(技術)開発そのものがSDGsに連動して、社会的意義のある商品(技術)を生み出す会社であることを伝達する広告が一層必要とされるのでは無いかと感じました。
言うなれば、商品(技術)広告のあり方そのものがB2Bのコミュニケーションとしての役割を果たす。ということです。
商品広告とB2Bクリエイティブの融合。しかしそんな中にあっても、B2Bに関する広告には外せないポイントがあることも事実だと思います。
最後に
専門店第一回目のnoteいかがでしたか?
ADK CREATIVE MALLで私が専門としているB2Bクリエイティブでは、難しい技術の説明や企業理念などを一般の方にもわかりやすいシンプルなメッセージと表現手法を意識したコミュニケーション開発を通じて、B2B企業様の未来に寄り添うサービスをご提供させていただいております。興味ある方は是非ご連絡を!(ズバリ宣伝です!)
次回は飛ぶ鳥を落としてさっと毛をむしり、片手でさばいてカラッと美味しく唐揚げにしてしまう・・・・あ、なんの話だっけ。
つまりそれくらい勢いのあるクリエーター(店長)守田健右です。
それではまた。
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クリエイティブ・ディレクター
冨生 昌史 / Masashi Fushou
ADKに94年入社。企業の複雑な技術やソリューションなどをわかりやすく広告に落とし込むことが得意。
社員の方にとって営業トークとなるワードの開発や経営者の方が掲げやすいメッセージなどをB2Bクリエイティブに昇華し、誠実に答えます。