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大粒の大人の存在

この映画自体はフィクションですが、その裏にあるノンフィクションの出来事に重ねて調べるととても興味深いことがいっぱい詰まっていて(背景を描いたという意味で)本当に良い映画だと思う。

海賊と呼ばれた男

出光興産の創業者である出光佐三の物語。
勿論、映画自体はフィクションなのですが、事実に忠実に流れる場面もいくつもあります。
個人的には“出光佐三の物語”とは言ったものの、それを支え続けた人“日田重太郎”との出会いとその幾度かの資金提供により今の出光興産があるということを忘れてはならない。
当時の独立にあたって8,000円の資金を融通し、その後中々上手くいかない時に30,000円の中の幾らかをまた拠出したそうだ。8,000円の価値は今の1億円に相当するのだそうで、つまり30,000円とは今の4億ほどということになるが・・
最初の独立の際に“あげる代わりに条件がある”と言ってこんなことを言ったそうです。

“この金は、君にあげると決めたのだから、返す必要はない”ということ。
“自分は事業が解らないし報告もいらないが、初志を貫いて終始一貫する”こと。
“これから独立する店の従業員も全て家族の一員として仲良くやっていく”こと。
そしてこれがなんか日田重太郎の全てを表している気がしますが・・
“この事は誰にも言わない”ことという条件だったそうです。
かつての日本にはこんな大粒の大人が居たということ、それがやっぱりこの日本をあらゆる面でしっかり支えていたということだ。

その後も出光佐三は日田重太郎の教えをずっと全うしたそうです。
日田重太郎、本当にすごいな・・

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