期待と満足の関係
出来事をする前の期待値と、出来事をした結果の満足度を比較すると、思わぬ発見があるかもしれません、と言う話です。
何で自分は満足できるのか
何で自分は後悔するのか
きちんと自分軸で認識する助けになります。
これは日常生活を満足させるための方法で、認知行動療法の専門家である中島美鈴さんの本で紹介されていた方法です。
前提:人は満足を期待して、物事をする
人は何かを期待して、物事を行います。その蓄積が、生活になります。
物事を行った結果、期待通りに満足できたら、生活は充実したものになるでしょう。
しかし、期待通りの結果を得ることは、案外難しいことです。
皆さんは、期待して行動したり、お金をかけたのに、結局、期待通りの満足を得られなかったことはないでしょうか。
このように人は、何かを期待して行動したのに、期待通りの結果が得られないことがあります。満足できないことばかりを行っていると、生活の満足度は下がっていきます。
人は時に、期待と満足の関係を間違える
物事に対して満足できなかった時に、「これはあまり満足できなかったな、次からはやらないようにしよう。」と思える方は、この記事は読まなくても大丈夫です。
ですが、人はときに期待の仕方を間違えて、満足度の低い行動をし続けることがあります。
なぜならば、人は何かを期待するときに
自分が満足するか/したか
だけでなく他人が満足している/楽しそうにしているか
親や上司に求められる/褒められるか
周囲に羨ましがられるか
といった要素を含めて、漠然とした期待を抱いてしまうからです。
SNSで映える景色を見て、素敵だと思ったときに、「自分もこの風景を生で見れたら満足するはずだ」と期待したり、カフェで作業している人の投稿をみて「私もこんなおしゃれな環境で仕事できたら満足するだろう」と期待します。
この問題は、自分軸での満足度を考慮しないまま、他人軸で期待してしまう癖がつくことです。
私の場合は、何か物事をして、満足できなくても、振り返る心の習慣がありませんでした。
さらに、他人軸で物事の良し悪しを判断していたため、そもそも“自分が満足できていない”ということに気づけてませんでした。
その上で、刹那的いくらでもお金をかけてしまうので、浪費癖も併発していました。
こうした中で、期待通りのことをしているはずなのに、なんとなく人生に対して虚脱感を抱く状況が続き、ストレスとなっていきました。
自分軸で、期待と満足、コストの関係を記録する
この状態を改善するために、私はこんなノートを書いています。
このノートは、自分が行う物事一つ一つについて、自分の期待と満足度の関係を書き出していくノートです。
書くのは次の三つ。
実施前の期待値(%)
実施後の満足度(%)
実施するのに掛かったコスト(¥)
前日の夜や朝に、10分くらいかけて、1を書きます。
一日の途中や終わりに、5分くらいかけて2、3を書きます。
構成は次のようになっています。
xxxx. xx. xx (日付と曜日)
タスク 予想(期待値) 実際(満足度) コスト(金額)
・寝溜め 40% 100% ¥0
・掃除 80% 80% ¥0
・カフェ 90% 70% ¥900
・洗濯 xx xx xx
・換気 xx xx xx
・etc.. xx xx xx
このノートのコツは、満足度を、「褒められてよかった」など他人軸で書かず、あくまで「自分の自信に繋がった」「安心感を感じて、平穏な気持ちになった」など、自分軸での満足度を振りかえり、なんとなくでいいので感覚値を数値化することです。
また、物事は、満足度やコストが違ったら、分けて書くことをお勧めします。
例えば、私はカフェ巡りが趣味で、ここに多くの時間とお金を使っているので、カフェごとに、掛かったコストと満足度をかき分けています。
ノートの振り返り方
このノートを書いていくと、まず横の数字を比較することで、期待値と満足度の関係がわかります。
予想>実際:なんとなくいいと思ってやっているが、実は自分は満足していない
予想<実際:やる前はめんどくさくて億劫だが、やってみたら凄く満足できる
予想=実際:物事の満足度を正しく期待できている
そして次に、満足度が高かった物事を中心に、縦の数字を比較することで、満足度に対するコストパフォーマンスがわかります。
コストが低い:自分の生活を充実させる強い味方。継続すべし
コストが高い:同じ満足を得るために、もっとコストが低い物事ができる可能性がある。固有の満足があって継続したいなら、頻度を減らす、他の物事を節約するなど、工夫すべし
こうすることで、自分が許容できるコストで、高い満足が得られる物事をピックアップすることができます。この物事は青いマーカーを引いて、振り返った時にする分かるようにします。
自分の生活を編集する
このノートは、一日のはじめに「今日は何をしようかな」と思う時に役に立ちます。
パラパラと身返して、青いマーカーが引いてあることを中心に、やりたいことを考えて、生活を編集するのです。
私は、このノートを書くようになって、やる前は億劫に感じる自炊やジョギング、お風呂の満足度が、実はとても高いことに気がついて、「めんどくさいな」という億劫感より「これをやったら気持ちいぞ」という期待を持って物事ができるようになりました。
このようにノートを書いて、自分の満足度を記録することで、生活の満足度を高める一助となるはずです。
参考書
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