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入荷待ちでも注文が絶えない「うるしの弁当箱」職人の情熱とは

お弁当。それは世界に誇れる日本の文化ともいえるのではないでしょうか。

今回は、CRAFT STOREで大人気の『うるしの弁当箱』をつくっている職人溝口さんにお話を聴いてきました。溝口さんは、福岡の伝統工芸品『博多曲げもん』の職人に師事し、海と山にかこまれた福岡県糸島にある工房でうるしの弁当箱をつくっています。

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曲げわっぱのお弁当箱は、「素敵だけど値が張る上に扱い方が難しそう」というイメージもありますが、「杉の木クラフト」のお弁当箱は漆を塗り込んでいるのでお手入れ楽々。
初めての方でも気軽に使えます。

たくさんの人に愛されている「うるしの弁当箱」。
伝統的な技術を現代の生活に届けるうるしの弁当箱はどうやって生まれ作られているのか。職人のストーリーを覗いてみましょう。

子どもの頃から変わらない手仕事への情熱

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ーー溝口さんがものづくりを始めたきっかけを聞かせてください。

まぁ、ものづくりが好きで、小さい頃から手を使って何かを作ることが好きだからこういう仕事になったんだなっていうのは思います。

元々、最初目指していたのは住宅の設計。建築のほうをやってて大学もそこまで勉強したんだけれど、結局は”手”でものをつくる仕事じゃなかったんでやめて。

27歳になって大分県の日田の林業関係の会社にはいって木工品をつくる仕事についた。そこから手作りの道に入ったんです。そこで10年。糸島にうつって10年。だからものづくり20年目ですね。すごく自分らしい仕事をやっているなっていうのは思っています。

ーー杉の木クラフトというブランド名の由来は?

林業関係の会社が杉の木をつかって木工品を作るということをやっていて、そこで杉の木クラフトという名前を使いはじめました。名前の通り「杉の木をつかってクラフトをやっています」というわかりやすいところがいいのかなって思い、独立してからも『杉の木クラフト』という名前をつかっています。

杉の木にできる、その素材だから良いっていうものがあるから、そういうものを作る。

杉の木をいかしたものづくり。

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ーーうるしの弁当箱の特徴は?

麦漆というオリジナルの天然の接着剤で固定しています。このお弁当箱は一回だけうるしを塗っているのが特徴です。
木地そのままだと、どうしてもお弁当のおかずなどの油分を表面に吸い込んでしまう。
色やにおいが移ったりせずに、木が湿気を吸い込んでくれるという大事な性質を残す。この2つを考えて、うるしを一回だけ塗るということになりました。

ーーなぜ曲げわっぱの弁当箱を作ろうと思ったのでしょうか?

人間は自然の一部で、食べ物も当然、自然のもので。その食べ物を入れるものも自然のものでというのが自然だなと思っている。
そしてものづくりの観点でみても、曲げわっぱの弁当箱は、よく考えられた作りやすい形で素直な作り方だと思いますね。

弁当箱の内側の角がなく丸くなるので手入れが楽になりますよね。
そして次に素材ですが、なぜ杉かというとまずは”すごく軽い”こと。弁当箱は持ち運ぶものなので、軽い方がいい。軽いというのは、空気をたくさん含んだ木だということなので食材を気温差から守ってくれる。

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ーーだからお米がふわっとしたままお弁当が食べられるんですね!

天然素材にもこだわっています。ボンドとか合成樹脂などの人工的なものを使うよりも漆や麦などの天然素材を使う方が自然でよいと思っています。

ーーここにも溝口さんの「自然のものは自然に」というものづくりの哲学が垣間見えます。

化学系の素材は一切使っていないので、お子様も安心して使えますね。
本当に使えるものを作る。だから、見た目の無理な個性づけはしません。
万が一、修理が必要なことがあればご相談ください。

自然のものを自然に、杉の木クラフトのうるしの弁当箱はひとつひとつ丁寧に。
まるで杉の木と会話するかのごとく作られています。





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