一週間のまとめ雑記(2022/1月第三週)
やあやあ、皆さま。
YouTube に Minecraft の建築動画を投稿している、いそたです。
今週の分の雑記を書いていこうと思う。
今回から、本文の最後に参考文献などをまとめている賞を用意したので、本文を読むのに興味がない人は、そこから気になったものにアクセスしていただきたい。
テーマ1.イラストを描いたよ(感想編)
最近、初めてファンアートのようなものを描いている。
線画を完成させるのに8時間くらいかかってしまったが、初めて描いたにしてはなかなか良い出来になっていると感じている。
(結局色塗りが終わらなかったので、イラストの掲載はやめにする。色が塗り終わったらこっそり載せておくかもしれない。)
今回描くにあたって参考にした本は、さいとうなおき著『うまく描くの禁止 辛くないイラスト上達法』という本だ。
知っている方も多いと思うが、さいとうなおき先生は YouTube でイラストレーター(SNSの用語でいうと絵師)やアーティスト全般に役に立つ情報を発信している方だ。
本自体は少し前に買っていたので、今回本を参考にしてイラストを描いてみたというわけだ。
今回は、初めて本格的なイラストを描いてみた感想を書こうと思う。
今回の参考書である『うまく描くの禁止 辛くないイラスト上達法』に書いてあった手順をそのまま利用した。私の勘違いで、少し順番が前後してしまったが、その手順は以下のようになる。
テーマを決める
何を描くか決める
参考作品を探す
大ラフ(下書きの下書き)を描く
参考資料を探す
ラフ(下書きのようなもの)を描く
線画(線だけのイラスト。塗り絵を塗る前みたいな感じ)を完成させる
カラーラフを描く(どの色にするか)
きれいに整える(いったん完成)
一日置いて変なところがないか見る(あれば修正)
本に書いてあった手順は、ラフ→カラーラフ→全体を完成させる、という手順だったが、ラフの意味を勘違いしていて線画を完成させてしまった。
上の手順で一番大変だったのは「6.ラフを描く」だ。
私は、元はそこまで絵がうまいというわけではない。小中学校の美術の成績もお世辞にも良いとは言えない。
なぜラフを描くことが大変だったかというと、資料集めをあまりしなかったからだと感じている。
資料集めをしないとラフを描くのが大変になる理由は、下書きをするのに必要な、大まかな構図や描かれる物の構造が頭の中にストックされていないからだ。
どういうことかを説明しよう。
たしかさいとうなおき先生が以前動画でおっしゃっていたと思うのだが、絵がうまい人は「資料集めをサボらずにやる」そうだ。
頭の中のイメージだけで絵を描こうとすると変な絵になってしまうことが多い。読者のあなたも経験があるのではないだろうか。
それだけ人間の記憶力は曖昧である。
何も見なくても絵がうまい人は、頭の中に正しいイメージをストックしているそうだ。
正しいイメージをストックしておいて、それをキャンバスや紙の上に描き出すから「上手い絵」を描くことができる。
絵がうまい人もすべての事柄を頭の中にストックしているわけではないので、正しいイメージがストックできていない場合は、必ず参考資料を用意するそうだ。
この前見た、VTuber の犬山たまきくんが企画した「神絵師お絵かき伝言ゲーム」では、どの出演者(イラストや漫画界で活躍している人たち)も自分がどう書いたら良いのかわからないところは「資料、資料…」と言いながら資料を調べているのが印象的だった。
以上のことをまとめると、私は資料集めをしっかりやらなかったことにより、普通そうはならんやろ!という構造のラフを書いてしまっていたのだ。
描いてみて、どう書けばよいのかわからないところが多すぎたので、構図を変えたほどだ。
前もって、この構図にしたいがどう描くのかがわからない、というところの資料を集めておけば構図を変更する必要もなく、下書きを描くのに8時間もかからなかったはずだ。
次回イラストを描くときは「4.大ラフを描く」「5.参考資料を探す」の部分を面倒くさがらずにやってみようと思った。
テーマ2.イラストを描いたよ(分割編)
今回イラストを描いてみて、その後のインプットで感じたことがもう一つあるのでそれも書いておこうと思う。
先にも書いたが、今回描いたイラストのラフ(下書き)から線画までにかかった時間は、8時間くらいだった。
私は、全身のイラストを描くのがほとんど初めてで、全身を描いたことがないのだから、もちろん服を描くのもほとんど初めてだ。
そういうわけで、今回描いていたキャラクターの服は複雑で、一回で描ける気がしなかったので、ラフから線画にするにつれて徐々に完成の形に近づけていった。
ラフの段階では服の大雑把な形のみを、その次の段階では小物類の大雑把な場所決めをし、最後の線画でツールを使いながら服を描いた。
線画でツールを使うときも、ツールの用途はアタリをとることだった。
このように細分化して描いてみて、今まで描けないだろうと思っていた服も、なかなか良い感じに描くことができた。
この経験から、哲学者ルネ・デカルトの言う「困難は分割せよ」の威力を見せつけられた。
また、線画を描き終わった後に見た YouTube などで「困難は分割せよ」という格言について面白い知見を得たので、それも紹介しようと思う。
私は、最近この言葉の出所を聞くまで「困難は分割せよ」は、中学校の時に学校の授業で習った、井上ひさし著『握手』に出てくる、握力が万力くらいあるルロイ修道士が言った言葉(井上氏が考えたセリフ)だと勘違いしていた。
ルロイ修道士が中学生にはかなり癖が強いキャラクターだったので、物語の内容は覚えていないが「困難は分割せよ」という文句は短く、わかりやすいので頭にずっと残っている言葉だ。
しかし、困難は分割せよと言われても、どこをどう分割したらよいのかわからない場合が多かったので、長らく重要でないカテゴリに入れていた。取れないブドウを、あのブドウは酸っぱい!と言った狐と同じだ。
この記事を投稿する前に『方法序説』を図書館で借りてきて読んでみたのだが、自分には難しくてよくわからなかった。
私にわかったことは、デカルトは哲学者というくくりで語るより、科学者というくくりで語る方が腑に落ちるということだけだ。理解できるまで読み直してみたい気持ちになったので、また読み直してみるつもりだ。
話を戻そう。
私の考えが少し変わったのは、マシュー・サイド著『失敗の科学』という本を読んでからだ。
この本を読んだのは数か月前なので、内容をかなり忘れてしまっているが、人が失敗をしたときにどのような反応をするのかを示した内容の本だったと思う。
その本から得られた教訓は、失敗はきちんと認めて次に備えようという教訓だ。確か、この本にも「困難は分割せよ」的な話があったと思う。
その本を読んだ後、とりあえず失敗したと思うことに関して少しだけ考えることにした。
その後、あまり「困難は分割せよ」という言葉に触れる機会はなかったが、テーマ1.で紹介したさいとうなおき氏の動画を見ていると、彼が「困難は分割せよ」という格言に通ずる方法で絵を描いていることが分かった。
その一端を見ることができるのが、イラストを描く際に参考にした『うまく描くの禁止 辛くならないイラスト上達法』に登場した、絵を描く手順だろう。以下に引用する。
実際にどう細分化しているかは、テーマ1.に戻るか実際に本を買って確かめてほしいのだが、ここで重要なのは「細分化する」ことだ。
私は、絵がうまいわけではないので言えるが、ここまで細分化して絵を描いたのは今回が初めてだ。
普段や美術の授業のとき、絵を描くときの工程は…
絵を描く
以上!だった。
細分化を全くしなかったのである。絵がうまく描けるはずがない。
このように工程を細分化することによって、自分が直面している問題をひとつづつ対処することができる。
細分化しないと、あちこちから問題が沸き上がっているように見えて、作業の終わりを想像することができなくなる。私にとって、一番モチベーションが下がることだ。
もう一つ「困難は分割せよ」という言葉に触れたのは先週の雑記でも登場した堀元見さんと、堀元さんと一緒に動画を撮影している水野太貴さんの発言である。
「デカルトみ感じるぅうう」
という文言がサムネイルに書かれていて頭の中に「?」が5個くらい浮かんだ。この動画に「困難は分割せよ」の話題が出た。
この動画では、堀元さんがアルゴリズムを例にとってコンピュータ科学の本質の一端を解き明かそうとしている。
動画の後半で話題に上がっていたのは、堀元さんがコンピュータサイエンス全体を貫く黄金律として考えている「divide - and - conquer」という考え方だ。
この言葉は、日本語で「分割して統治する」という意味だそうだ。
デカルトの言う「困難は分割せよ」とも一致する。
堀元さんの主張は、”プログラマーは、その仕事においてどこで分割(divide)して問題を解決(conquer)するためのプログラムを書くのかが本職”ということだった。(動画のすべてのセリフを引用するのはきついので、要点をまとめました。)
良いプログラマ―は、解決する問題(プログラミングすること)に対して、適切で効果的な切り分けができるそうだ。
これらのことをふまえて、堀元さんは”コンピュータサイエンスはデカルトみを最大限に感じることができる学問”としている。
なるほど、そういうことだったのか。確かにデカルトみだ。
また、終盤に水野太貴さんがおっしゃっていたことも印象的だった。
先ほど、分割の仕方がわからなかったという話をしたが、この発言を聞いて、自分の能力に合う切り分けをすれば良いのか!!と、長年の謎が解けたような気がして、スッと頭の中に入ってきた。
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扱っている問題が見える解像度は人によって違う。
自分が扱える問題のレベルは必ずしも他人と一緒というわけではない。
他人が実行して成功したことも、自分にとっては解像度が足りずにその方法では問題を解決することができないかもしれない。
逆に、他人が直面している問題でも、自分の解像度がその問題を解くのに十分な解像度ならば、助けになってあげることができるかもしれない。
自分の能力に沿った分割を行うためには、自分の能力がどこまで通用するのかの知識が必要だ。
これからは、直面した問題に対して自分の能力に合わせて切り分けて考えるとともに、その精度を上げるために切り分けの区分の修正を適宜行っていければ良いと感じた。
テーマ3.朝活をしている
今回も3つ目のテーマに入ってしまった。
最近、夜更かしをしてしまうことが多かったので『スタンフォード式 最高の睡眠』を読んでみた。
今回のメインではないので簡単に説明すると、入眠時に大切なのは体温を調節して脳に刺激を与えないことが必要で、起きるときにはまた体温と光を調節するのが良いということが書かれていた。
夜更かしがなくなったのは意識しているからだが、本に書いてあることを少し実践してみて、寝起きが良くなったように感じている。
寝起きが良くなったので、せっかくできた朝の時間を使って読書をすることにした。朝起きて家族と少し喋った後、2時間くらい本を読んでいる。
最近は、Google スプレッドシートに読んだ本の題名とその内容をメモするようにしているので、読んだ本の題名が増えていくのがうれしくて、3日ぐらい今のところ続いている。(3日坊主は回避したい…!)
前のテーマであったイラストを描いてみたのも、朝早起きするようになって時間ができたからだ。
朝の読書で、中島聡著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』という本を読んだ。
この本の著者は、Microsoft でソフトウェア・アーキテクトとして働いていた経歴があり、今や一般的に使われるようになった「右クリック」「ダブルクリック」「ドラッグ&ドロップ」の概念を考えた人だ。
この著者は、朝4時半に起きて、6時半までにその日にやるメインの仕事の8割を終わらせている。そして、午前中はメインの仕事の残った2割を「流して」取り組む、ビジネス用語を使うと「スラックをもって」取り組む。
筆者が、このようなスケジュールで仕事をする理由は、だれにも邪魔されないので集中して仕事を進めることができるからだそう。
確かに、筆者が仕事をしている4時半から6時半の時間帯は、ほとんどの人がまだ寝ているのでメールが届くこともないし電話が鳴ることもない。
私が朝読書をしていても、集中して読書をすることができると感じる。
しっかりと睡眠がとれていれば、朝の時間帯は集中するのには最高の時間帯だ。選択することもほとんどないので、脳の認知資源も有り余っている状態だし、すっきりした頭で読書するので夜に読む時よりもすらすらと頭に入ってくる。
さすがに、実践するには生活習慣を大きく変えなければならないので、4時半起きを実践するとしたら、徐々に朝早く起きることができるように習慣づけていくのが良いと思う。
筆者も、生活習慣を変えるには気軽に考えてほしいという旨の記述もしていた。
今は学校が休みの期間なので、6時くらいに起きていても問題なく読書に勤しむことができるが、学校が始まるとなると中島氏と同様に4時半起きの生活をしてみるのも良いかもしれない。
これまで、さんざん朝早起きすると良いよという論旨で文を進めてきたが、『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』は、朝早起きすることは素晴らしい!と力説する書籍ではないことを断っておく。
この書籍は、締め切りを守ることの重要性と仕事に対してどのように向き合えばよいのかを解説している。
興味のある方は是非読んでいただきたい。
明日からのあなたの働き方がガラッと変わるかもしれない。。。
終わりに
今週は、今まで使い方がわかっていなかった「困難は分割せよ」についての考察が深まってよかったと感じている。
使い方がわかったら、使わなければ意味がないので、次週からは積極的に直面している問題を分割して、自分の能力に沿った問題分割ライフを楽しみたい。
今回はここまでだ。
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