この世に「クラフトコーラカレンダー」があったとしたら?新年の抱負そっちのけで考えました。
「2024年カレンダー」を目にすることになった、新年早々の1週間。カレンダーをぱらぱらとめくりながら、「今年はどんな1年にしようかな」と頭を巡らせ、1月から12月までに想いを馳せ、月ごとにやりたいことや1年を通しての抱負に想いを馳せていました。
そうしているのも束の間、「・・・世の中のクラフトコーラ銘柄でカレンダーがあったとしたら、どんなカレンダーになるだろうか?」と雑念が生じてしまい、それで頭の中が一杯に。帰宅後も、新年の抱負はどこへやら、そのことで頭が回ってしまい一晩寝れない状態に。もう仕方がないので、雑念に向き合い考えてみました。
1月〜12月までの季節の行事や暦に対して、全国のクラフトコーラから「味わい」や「デザイン・雰囲気」「名前」など、色々な観点でその月に合うかを考え、選出しました。「これだ!」というクラフトコーラカレンダーにできたつもりです。「へえ〜、こんなクラフトコーラもあるんだ」と思ってもらいながら、新年の抱負をかなぐり捨てた人間の創作(?)に目を通してもらえたら嬉しいです。
【1月】 鎌倉龍神コーラ
1月は、やっぱり初詣やお参り。お寺や神社に参拝し、新年の行く末を祈る方がほとんどでしょう。なので、「神」や「神社・お寺」の存在を感じる銘柄が自然かなと思いました。
選出したのは、鎌倉龍神コーラ。鎌倉最古の神社「龍口明神社」に祀られている護り神【五頭龍】に新型コロナ終息を願い、2021年より作り始められたクラフトコーラです。
神社や護り神がルーツになっていること、見た目の雰囲気も合わせて、見事(?)1月の銘柄に躍り出ました。1月は激戦でしたので、次点を挙げます。
【2月】 カカオコーラ
お次は2月。ここ数年は落ち着きを見せていますが、バレンタインやチョコレートのイメージはまだまだ強い。1年の中でも特にスイーツが似合う月だよなあ、ってなんとなく感じます。
そこで2月の銘柄に抜擢したのは「カカオコーラ」。クラフトコーラの先駆者であり最大のブランド「伊良コーラ(イヨシコーラ)」と、東京・蔵前に日本の第1号店を持つビーン・トゥ・バー専門「ダンデライオン・チョコレート」のコラボ商品。
飲むとわかるのですが、「2月」を感じるフレーバーです。レモンピールチョコレートを思わす、爽やかなカカオの風味・柑橘感があって。アクセントにクラフトコーラらしいスパイス感・甘みが効いた、まさに上品スイーツそのもの。ソーダ割だけではなく、ミルク割やホットワイン割も抜群です。
【3月】 Mellow Cola
3月は、「卒業」の文脈も考えてみましたがアイデアが浮かばず。「それなら雛祭りだ!」と考え、選出したのがMellow Cola。
雛人形を思わすパッケージデザインや和風らしい雰囲気がポイントでした。また、あられや桜餅など和菓子・甘味を楽しむイメージもあったので、蜜っぽい甘みに沼ることができるMellow Colaはぴったりだと判断。
【4月】 ラララコーラ
4月は、新生活、入学、桜。春らしい風情と暖かくなってくるこの頃は、総じてワクワク感を抱く時期かなと思いました。
そのワクワク感を直球に表現できる存在として、「ラララコーラ」を選出。兵庫・姫路の老舗酒造「ヤヱガキ酒造」が手がけるクラフトコーラ。酒造ならではの技術で発酵・抽出した「米発酵エキス」を加えた、優しい甘さとクセがない飲みやすさが魅力のクラフトコーラ。
手描き集団「WHW!|によるパッケージのウキウキ感が、とっても4月らしい。
【5月】 出雲SPICE LAB. こどもコーラ
5月のカレンダーで主役になるキーワードやイメージは、「ゴールデンウィーク」や「こどもの日」、「鯉のぼり」…。やはり「こども」に紐づけたいなと思い、島根県・雲南市でスパイス農家を構える「出雲SPICE LAB.」の「こどもコーラ」を選出。
蜂蜜を加えて苦味を抑えたり、カフェインが多く含まれるコーラナッツなどは使わず、子ども向けに作られたフレーバー。「こどもを想って」というスタンスとわかりやすさが5月の暦に合うなあと思いました。
【6月】 Jiu慈雨
6月はなんといっても梅雨。「雨」が想起される月です。自分が知っている限り、唯一「雨」を名前に持つクラフトコーラの『Jiu 慈雨』で即決しました。
雨の種類の1つである、慈雨。「植物の恵みの雨」という意味合いがあるそうです。『Jiu 慈雨』を手がける『SHINRA』は、「感性に潤いを。」とブランドメッセージを掲げ、「ひとり一人が五感で感じたこと、感情の変化など心の機微を大事にしてほしい。」といった思いがあります。そのことから、雨に着想を得て名前が付けられている。
また、レモンの酸味とタイムの清々しさをキーとしたフレーバーで、さっぱり爽快。雨の季節も感性を働かせて楽しめる、そんなパートナーになってくれそうな存在です。
【7月】 美らコーラ
夏が本格化する7月。8月を待たずに、夏気分を早くから味わい気持ちを個人的に持っています。そこで、最も夏らしさを表現できる存在として、沖縄生まれの「美らコーラ」を選びました。
「美ら」という名前、パッケージの色合いやモチーフ。言わずもがな、夏にぴったりですよね。海やリゾートを浮かべてしまう溌剌な雰囲気にこちらの夏気分も一気に急上昇。7月は「海の日」もあります。
黒糖とシークワーサーがとにかく効いているフレーバーで、まさにトロピカル風味。見た目も味わいも、これぞ夏!
【8月】 山コーラ
7月で「海」を表現したので、8月は「山」!「山の日」がありますもんね。そうなってくると、ピッタリすぎる銘柄がいました。大阪・能勢の農家「べじたぶるパーク」が手がける「山コーラ」。
能勢は山が豊かなエリアだそうで、実際にそこで育て収穫できる山の恵み「ゆず」「お米」(甘麹)「菊炭」「生姜」をふんだんに使っています。夏休みの外遊びを思わせる雰囲気に、ゆずが爽やかでお米(甘麹)や生姜のパンチが効いた甘味も、熱い夏に一気に飲み干したくなる味わいです。
夏はコーラが大活躍する季節ですから、やはり激戦区でした。次点には3銘柄をピックアップ。
【9月】 OFF COLA am2:00
さて、9月。もう近年は残暑がしっかり続き、「まだまだ夏だな・・・」と感じる一方、「秋」がチラリと登場する時期。中秋の名月がやってきたり、「秋の夜長」なんて言葉も浮かびますね。なので、「月」や「夜」を感じる銘柄がいいなと思いました。
8月に続き、9月もぴったりな存在がすぐに浮かびました。『OFF COLA am2:00』。深夜2時をイメージした、柔らかいスパイス感とエレガントな主張を感じるフレーバーで、まさに秋の夜長を楽しむにはうってつけです。
【10月】 高知クラフトコーラsawachina #3
秋も盛り上がりを見せてくる10月。食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋と催し事もたくさん開かれます。早いところでは紅葉の見頃を迎えたりと、まさに「秋本番」といったイメージです。
「秋らしさ」「盛り沢山」…そういった観点で選んだ銘柄が『高知クラフトコーラsawachina #3』です(7月の次点で選んだものとは同ブランド・別フレーバー)。
まず、パッケージの見た目が紅葉を感じさせる雰囲気。そして、「高知の食材を豪快に使っている」ことを視覚的に表したデザインにも「食欲の秋」「盛り沢山」な印象を覚えました。
【11月】 伊良(イヨシ)コーラ
さて、1年の終わりを意識し始める11月。ここは季節らしさ度外視で、クラフトコーラの先駆者であり最大のブランド『伊良コーラ』に準えて選出しました。実は、伊良コーラ公式で、11月14日を「いいイヨシの日」と定めています。
クラフトコーラカレンダーが存在するなら、クラフトコーラ界の代表的存在を象徴する日はオリジナルで暦になっていたりと、目立っているだろう(気持ち的には祝日にしたいくらい)…そんなことを思い浮かべました。
【12月】 YASO COLA
最後を締めくくる12月。12月は「クリスマス」のイメージや「聖なる」「神秘的」といった表現が似合う季節。そして、「仕事納め」「大掃除」などで「すっきりした気持ち」が強まる時期でもありますよね。
クリスマスにど直球なクラフトコーラは思い浮かばなかったため、神秘的な雰囲気やすっきりした透明感を重視しました。
そこで選出した銘柄が、『YASO COLA』です。新潟のクラフトジンブランド「YASO」のノンアルコールシリーズの1つ。見た目はもちろん、80種類の野草を発酵させたエキスを調合しているところも、どことなく神秘的。クリスマスの食卓やギフトにしたくなるお洒落さも魅力です。
以上、クラフトコーラマイスターが一晩で考えてみた「クラフトコーラカレンダー」でした。好きなものでカレンダーを考えるのって、1年の全ての月に想いを馳せるし、好きなものをいつもと違った角度から眺めることにもなるし、思った以上に楽しく有意義な時間でした。
そして、このクラフトコーラカレンダーを自分用に作って、卓上カレンダーとして部屋に飾りたくなりました。
いつの日か、クラフトコーラカレンダーが人気になるほど、クラフトコーラカルチャーが根付いてますように。まだ初詣に行っていない自分の、今年初めてのお祈りです。