中華・スパイスの使い手が表現する、先祖的存在。「按田餃子 自家製コーラ」
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自家製コーラの素。炭酸で割るだけでスパイスの効いた爽やかなひとときを味わえます。シンプルにスパイスを効かせた調合なので、お肉料理等に活用しやすいです。
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●キープレイヤー
-
●指標
甘さ・・・★★☆☆☆
スパイシーさ・・・★★★★☆
柑橘感・・・★☆☆☆☆
複雑性・・・★☆☆☆☆
*複雑性=味わいや香りの広さ、種類の多さ
余韻・・・★☆☆☆☆
*余韻=尾を引く味わいや香りの深さ、クセ
●お勧めシチュエーション
直球のスパイシーさと食卓に合う佇まいから、味の濃い料理を食べた後のお口直しに。
●1瓶で楽しめる杯数
並みグラスで、約8杯
●手に入れられる場所
主に「按田餃子」オンラインストア、按田餃子 代々木上原店、按田餃子 二子玉川店
2012年頃から「自家製コーラ」という存在を提供していた、クラフトコーラ界の先祖的存在。スパイスに造詣の深い、中華料理屋の店主による表現の1つとして生まれたからこそ、シンプルで直球な味わいや香りと、らしさ溢れる佇まいが魅力です。
続けて、按田餃子 自家製コーラを実飲したり、クラフト性について探ってみます。どうぞ、お付き合いください。
1.概要
///素材/// ★=キープレイヤー
【スパイス・ハーブ】
コーラナッツ、シナモン、バニラ、クローブ、ナツメグ、オールスパイス、ラベンダー
【甘味素材】
-
【柑橘】
マンダリンオレンジ
etc
2012年4月代々木上原、2018年11月二子玉川にお店をOPENした「按田餃子」。
主役となる水餃子は、国産の鶏と豚をベースに季節ごとの素材を組み合わせて、自家製の皮は殻ごと粉末にした有機ハトムギ配合だったりと、こだわりと美味しさが両立した逸品。かといって、肩肘はらない日常的な雰囲気が魅力のお店です。
さて、この按田餃子。個人的には、クラフトコーラ界の先祖的存在だと解釈しています。
実飲しながら、その姿をさらに紐解いていきましょう。
2.実飲
〰香り
シンプルで、直球なスパイシーさがお出迎え。
コーラらしさを叶えるためだけに揃えた5種のスパイス(シナモン、バニラ、クローブ、ナツメグ、オールスパイス)。この采配には、一種の潔さを感じます。今となっては、10種類以上素材を揃えることが多いクラフトコーラを考えると、ユニークともいえます。
そして、ほんのり感じる上品さ。カルダモンのしごとではないとなると、ラベンダーやマンダリンオレンジが効いているのでしょうか。
🍷味わい
香りで感じた印象そのまま、シンプルで美味しい。日常使いするのにほどよく、つい食卓に常備したくなるような気兼ねなさがあります。
甘さも主張していないので、ペアリングとまではいかずとも、味の濃い食事をする際の相棒としても助かるのではないでしょうか。
3.クラフト性
さて、ここからは、按田餃子 自家製コーラの”クラフト性”を紐解きます。
店主が著した『たすかる料理』 (2018年1月初版)には、すでに「自家製コーラ」の話が登場しており、2017年時点ではお店で提供していることが伺えます。
さらに調べてみたところ、代々木上原店がOPENした2012年当初から、
自家製コーラがお品書きに入っていたことがわかります。
まだクラフトコーラが産声があげていない2012年に、いかに自家製のコーラに辿り着いたか。
独立系雑誌『LOCKET』の”COLA ISSUE”に挙がっているインタビューよると、以下の発言がありました。
よその店の自家製コーラではじめて出会い、それが美味しくなかった。
スパイスの使い方が間違っていると思ったから、自分で「アンサー」を表現してみた。
スパイスや調味、調理へ造詣が深い店主による、調味表現としてのコーラなのかなと、この言葉から察します。
シロップの瓶も”調味料然”としているのも、水餃子(中華料理)屋さんとしてのルーツと、あくまで”調味表現”であることが関係しているのかなと。
別に、コーラをつくること自体には、特別興味はないだろうし、ましてや「自家製コーラを極めたい、文化にしたい」とも思っていないでしょう。もちろんクラフトコーラなんて名前を付けようだなんて、これっぽちも考えていなかったと思います。
スパイスをこのようにつかうと、コーラらしい香りや味わいになるでしょう?しかも、まあまあ美味しくない?びっくりじゃない?でもスパイスってそういう可能性があるんだよ、調理でこうなるんだよ。意外と餃子やほかの料理ともあうでしょう?
按田餃子の自家製コーラの素をながめていると、店主の無邪気な声がきこえてくるようです。
それでも、クラフトコーラというジャンルが生まれる前から、コーラの起源に沿った形で自家製コーラを登場させ、ドリンク提供やシロップ販売を行っていたという事実には、リスペクトを抱かずにはいられません。
ジャンルの始まりなんて、使い勝手のいい名称が生まれたときを起源とすることが得てして多いと思います。クラフトコーラでは、それが伊良コーラであり、ともコーラだった。
ただ、ジャンルとなる言葉が生まれる以前より、人知れず「やっていた」存在は、きっとどの分野にもいて。
クラフトコーラでいうと、按田餃子の自家製コーラがそのような存在。ぜひ、一度味わってみて欲しいです。
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