離島仕込みの救世主。「TOBA TOBA COLA」
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きび粗糖、フードロスの在来種島みかん、14種のスパイスを調合。珊瑚礁の島、喜界島(鹿児島)の地に暮らすご夫婦が、限定製造するクラフトコーラです。
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●キープレイヤー
島みかん、きび砂糖、カルダモン
●指標
甘さ・・・★★★★☆
スパイス感・・・★★★★☆
柑橘感・・・★★★★☆
味わいの複雑さ・・・★★★☆☆
(+ 苦み / 酸み / 渋み / 辛み / 塩み / コク etc...)
爽快感・・・★★☆☆☆
●お勧めシチュエーション
爽やかな柑橘感と上品な香りで、日中一服するときのお供に
●1瓶で楽しめる杯数
【小サイズ(110g)】並みグラスで、約5杯
【中サイズ(310g)】並みグラスで、約12杯
●手に入れられる場所
主に「TOBA TOBA COLA」オンラインストア、DEAN & DELUCA
島みかんの元気な柑橘感やシロップの佇まい。名の由来である、島言語のトバトバ(=ウキウキ)を体現する一品です。
続けて、TOBATOBAコーラを実飲したり、クラフト性について探ってみます。どうぞ、お付き合いください。
1.概要
《実 / 草》コーラナッツ / シナモン / コリアンダー / クローブ / カルダモン(★) / ナツメグ / ジンジャー
《甘》喜界島産きび粗糖(★) / 砂糖
《果》在来種島みかん(★)
鹿児島・喜界島発祥の、島仕込みクラフトコーラ ”TOBA TOBA”。
在住のご夫婦がシロップづくりから瓶詰めまで手掛ける、まさに”手作り”の一品。
主役になるのは、喜界島で採れる島みかんときび砂糖、そして芳香なスパイスたち。なぜ、鹿児島の離島からこのクラフトコーラが生まれたのか。実飲しながら、その姿を紐解いていきましょう。
2.実飲
〰蓋を開けた香り
島みかんの柑橘感に加え、カルダモンが効いているような芳香な香り。なんども堪能したくなるクセを持っています。
🍷味わい
香りで感じた期待を叶えてくれる、島みかんの元気な柑橘感が味わいに登場。
どうやら、この喜界島の島みかん。独特の酸っぱさ・渋み、香り高さが特徴とのこと。たしかに、しっかりした甘さを持ちながらも、酸み / 渋みもどことなく検知できる。みかんらしい、親しみ深いあの甘さ一本調子ではない味わいは、この島みかんの仕事か。
甘味素材は、島で採れたきび粗糖を中心に構成しているので、満足感のある甘さではありながらも、後味にしつこさは出ないような仕上がりに。
そして、飲む直前、飲んだ後に鼻に抜ける、カルダモンを中心とするスパイスの芳香さ、薬膳感。ジンジャーも効いているので、ほんのりポカポカする瞬間も。このように、スパイス感も強く感じるのも、TOBA TOBAの特徴です。
3.クラフト性
TOBA TOBA COLAに感じるクラフト性は、やはり島の文化を伝えようとしているところ。いや、もっというと、救おうとしているところです。それを、クラフトコーラで体現しているのです。
ポイントは、「島みかん」と「TOBA TOBA(トバトバ)」の2つ。
まず、「島みかん」の話。現地では昔こそよく収穫されていたものの、今やスーパーで安価に果物が手に入る状況になり、収穫されないものも多くなってきて、いわば、フードロスの状況になっているそう。
誰に収穫されることもなく、静かに腐っていく。そんな食材が辿る末路は、きっと「消滅」でしょう。
作り手のご夫婦の一方は喜界島出身ということで、そんな状況を変えようという気概に繋がり、TOBA TOBA COLAは生まれています。
さらに、その名に冠する「TOBA TOBA(トバトバ)」。俗に翻訳すると、「ウキウキ」という意味ですが、同じく消滅しそうになっている、喜界島の言語だそうです。
TOBA TOBA COLAは、そんな、島の大切な2つ資産を、クラフトコーラでもって救おうとしているように映るんです。
だけれど、味わいや香り、瓶の佇まい、リーフレットから感じるのは、”元気で楽し気なオーラ”。こちらまでハッピーになってしまうような、そんなポジティブなエネルギーを発しています。
元気で明るい表情を纏いながらも、その根底には救おうとしている存在がある。そんな目線で眺めると、思わずぐっとくるものがあります。
そんなクラフトコーラが、満を持して製造販売の挑戦をするために取り組んだクラウドファンディング(2020年夏)。
なんと564%の達成を成し遂げました、あっぱれのひと言です。
なんとシンガポールで出逢ったというご夫婦に2人。それからの生き様がなによりトバトバであり、それをみてトバトバした人たちが確かに存在し、じわじわと外へ伝搬していることが、結果としても現れているんですね。
このウキウキは、きっと、強い。
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