伸びる研究授業のお作法
教師をしていると一定数経験することになる「研究授業」。
ありがたいことに大量のベテランが来て、大量の批判をいただいたこともあります。
しかし今振り返ると、「それは普遍的な価値ではないのでは…」という意見にさらされたことも多くあるように思います。
今日は研究授業における「お作法」を考えてみたいと思います。
1 授業者のストロングポイントを探す!
これが1番大切です!
実習生などの一所懸命な先生の授業を見ると、つい教えたくなってしまう気持ちわかります。先生のサガですよね。
しかしながら、まずすべきことは、
必死に準備した結果生まれた、その先生ならではの視点や手法、取り組みを認めたたえることです。
説明が理路整然としている
教材にフックがある
活動がユニークである
対生徒の接し方が上手である
生徒の活動参加を促している
様々な点で見ると、かならず平均以上に優れる素晴らしい長所があるものです。そうした目線で見ると、自分もハッとさせられますし、「その教材真似してもいい??」なんて言いたくなってしまうこともしばしば。
そして何より、授業者の努力を認め、引き続き頑張ってほしいという心を伝えることにはメリットしかありません。
これは全日本全教師にやってほしいです!
2 批評するときは授業者にどんな狙いがあるか必ず確認する
授業者ごとに活動を取り入れたりや説明したりするうえでの狙いがあるはずです。
そこを明らかにしてからでないと、
批評者の考えの押し付けになり、良き議論にならないことが多いように思います。
例えば「説明が簡潔すぎて、生徒には理解が追い付かないのではないか」という批判。
授業者は「活動への流れを止めたくない」とか「活動後あるいは本時の後に詳しく伝える機会を設けている」とか言い分があるかもしれません。
そうならないために、略案であっても「本時の狙い」や「見てもらいたいポイント」にはこだわっておく必要があるとも言えます。
3 授業見学に感謝を・批評には愛を
見てやったんだ・教えてやったんだ という傲慢な批判マニアのような方もよく見受けられますが、
「あなたと違う授業のスタイルを1つ見せていただいたのだ。感謝せよ」
と伝えたくなります。
授業者は、授業案や教材、授業内の振舞いなど、いつも以上に緊張感をもって取り組んでいます。
それを偉そうに批判だけして帰るのは、
料理を作ってもらったのに「まずい、食えるか」と言って捨てることと似ています。
甘やかせ・批評するな、というのではありません。感謝と愛を持って臨むべきだということです。
その心があれば、伝え方や伝えるポイントも必ずや洗練されていくことでしょう。
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