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【読書感想】有頂天家族 二代目の帰朝

今日は大好きもりみーの世界へ📖
絵本の合間に読む、気になった本の感想を書きます。



はじめに

毛玉シリーズ『有頂天家族』、第二部です!
前回読んだ続き。
三部作となる次回作は未刊なんですよね~?






今日の本

『有頂天家族 二代目の帰朝』
 
著者:森見登美彦
発行所:幻冬舎(2015年)



この本、要約すると・・・

要約にチャレンジしています。個人的記録です(^^;)

この本は、




【如意ケ嶽薬師坊二代目の帰朝による阿呆の血のしからしむる話】





感じたこと

長編469ページ!今回も楽しませていただきました。
早く第三部が読みたい!森見先生の脳内では第一部より構想出来上がってるんだろうなぁ~。凄っ!

ぽんぽこ仮面あらわる!
もりみー作品2冊目で読んだ『聖なる怠け者の冒険』のキャラがここに!といっても本書の淀川教授のぽんぽこ仮面が先ですね。でもしっかり所長に繋げてる^^

すれ違う人や仕事中の人を見る度に、この人はもしや狸の化けた姿なのでは??なんて思ってしまう程に、有頂天家族にどっぷり浸かっております(笑)もちろん、
面白きことは良きことなりをモットーに^^

今回は赤玉先生がかっこよかった~~!!
最後のご子息との勝負はもちろんのこと、矢三郎の阿呆により二代目と弁天との死闘となったのを「格別の働き、大義であった」と褒めるところ、矢一郎と玉瀾の結婚式で頭を撫でる様子などなど、いつもの老いぼれ天狗が見違えて見える場面が多々ありました。


阿呆の血のしからしむるところの可愛らしさ所以なのか矢三郎はとにかくいつも助けられ(それが弁天であることが何か意図があるのだろうか)運よく返り咲くのはいつものことだけど、天満屋に負かされたり、地獄絵の中へ落ちたり、偽右衛門選挙の立会人の件で弁天から怒りを被り狸鍋にされるのを避けるためにまた逃亡したり、今回はちょっとヒヤヒヤしました。

父・総一郎を狸鍋にせんと捕らえた張本人、夷川早雲。金曜倶楽部の布袋にという所で矢三郎に邪魔をされ赤鬼と化し天満屋に独逸製空気銃で腹を撃たれ息絶えたと思っていたら、まさかのどんでん返し。その執念おそるべし(なんか訳あるんかなぁ?)まだまだ悪狸ぶりは今後も健在すると思っちゃう。寿老人も何者なのかも気になるわぁ…。

廿世紀ホテルのご令嬢が弁天と瓜二つであり赤玉先生と二代目との因縁や、矢三郎が知らなかった元許嫁・海星とのわけが紐解かれたり(海星ちゃんいじらしいわ)、狸谷不動の祖母や菖蒲池画伯の可愛らしさ、四国金長一門の娘・星瀾も矢二郎との今後に淡い期待が寄せられる穏やかさも感じられてほくほく。


謎解きあり笑いあり今回もてんこもりの有頂天家族。でも下鴨家四兄弟の阿呆さ加減がよおく出ていたストーリー(矢一郎でさえもね)でした。いや、やっぱり狸たちの暢気でふわふわした性格がそうしたらしむのだろうな、可愛いらしい。
赤玉先生のいつもの悪態も、狸たちへの愛情と思ってしまうね(*´ω`*)
そして矢三郎の赤玉先生への愛はもはや言わずもがな。


最後に二代目と矢三郎の会話。
やっぱり阿呆の血は最高だね。

「君という狸は面白い。抜け目なく何もかも考えているように見えることもあれば、まったく何も考えていないように見えることもある」
その二つは同じものではないですか?」
「すなわち狸的知恵かね」
阿呆の血のしからしむるところで

『有頂天家族2』第七章より




巻末に記載されている第三部「天狗大戦」の予告…

鞍馬天狗たちにけしかけられる弁天と二代目の対立。
地獄絵に吞み込まれた早雲と天満屋。
寿老人の最後の変身…。

次回で色々な謎も解けそう。
そして阿呆の血によってまた楽しい毛玉物語となりそう。
でも執筆未定だって(笑)
でもとっても楽しみ!

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