遠い太鼓[Amazonオーディブル感想文]
タイトル/遠い太鼓
著者/村上春樹
村上春樹37才から40才までヨーロッパで暮らした日々のスケッチ。
遠い太鼓の音を聞いて旅に出た。そしてノルウェイの森とダンス・ダンス・ダンスを書き上げたらしい。
ほぼギリシャとイタリアに住んでいた感じなんだけど同じ国でもそれぞれの土地に民族性があって面白い。
問題が起きると混乱するギリシャ人、最初から混乱しない能天気なイタリア人。
事故の少ないギリシャの国内線飛行機。天気が悪いとすぐに欠航する事、飛ぶことより飛ばないことで有名だとか、、、
島育ちの私は高校時代巡航船で通学していた。今、人に言うとびっくりされる。1999年には島に橋がついたので今はその巡航船も無くなった。
その懐かしの巡航船時代、台風接近の日には授業中、「巡航船が欠航するので島の生徒は帰宅するように」という校内放送があると私達は公欠になった。台風の通り道と言われる土地柄で台風が近づくと海は大荒れとなる。島の生徒達は欠航の知らせを今か今かと待つ。なのに台風が来ても巡航船はなかなか欠航せず、欠航寸前の最後の船は難破するかと思うほど揺れてつらかった。頑張り屋の船長を恨んだのを思い出した。船長はギリシャ人であって欲しかったが残念ながら同級生のお父さんだった。
本は1986年〜89年頃の話しなので事情は違っているかもしれないがローマの車問題、縦列駐車見物をしてみたくなった。
イタリア人は日本でいうところの大阪人、それも北の人ではなく南の人に近いと思う。
太鼓の音は聞こえんけど旅に出たくなった。