愛なんて

幸せになりたいのなら
愛なんて語らなくていい

お日様の匂いのする布団
焼きたての温かいパン
香り高いコーヒー
木漏れ日の中での読書
そんなものが欲しいのなら
愛なんか語らなくていい

その代わりに
上手に料理できる窯や
きれいに汚れを落とす洗剤
なんでも揃う商店や
人気のレストランについて
おしゃべりしていればいい

愛を与えるふりをして
愛を欲しがるふりをして
本当に欲しいのはなんだ

手に入らなければすべて台無し
役に立たないものは捨ててしまえ
幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せ幸せだ

そう幸せが欲しいわ
わたしは心を大事にしたいの

うんわかるよ普通のことだ
だから愛なんて語るなよ

地上がどんなに穢れていても
星はいつだって清潔に輝く

理不尽な破壊にさらされて
瓦礫と砂煙と血に埋もれるときも
鳥は空を舞い美しい声で鳴く

明日いなくなると知っていても
身体に良いものを食べさせ
遠い未来の話をする

世界の端の吹き溜まりで
人知れずすりつぶされて
消え去ってしまうとしても

あなたが気づかないあいだに
うめき声さえ上げられないまま
ここを去ることになるとしても

僕は大きな声で言う
愛している

幸せはいらない
愛している

Contigo en la Distancia

※多少の刺激を得ていることを除けば、この詩と動画の曲は関係はありません。

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