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夏休みの絵日記

8月31日といえば、夏休みの最終日。
溜まったラジオ体操のスタンプを眺めながら、
まだ終わってない宿題のこととか
ひさしぶりに顔を合わせる友達のこととか
新学期のことを考えてソワソワしていた1日。

もう社会人になって数年が経ち、
8月31日が9月1日に変わったところで
何の変化も起こらない生活なのだが、
なんだかこの日はあの頃のように
どこかソワソワしてしまう自分に気付いた。

子供の頃を思い返してみれば、
自然がいっぱいの田舎で育った私の絵日記は
海の青や森の緑、向日葵の黄色や太陽の赤、
そして家族や親戚や友達の笑顔の肌色、
そんなカラフルな思い出に溢れていた。
色鉛筆がいくつあっても足りないくらい
毎日がワクワクの夏休みを過ごしていた。

今年の夏休みを過ごした子供たちは、
何色の絵の具でどんな思い出を綴ったのだろう?
白いマスク越しにあるみんなの表情を
何色でどんな風に描くのだろう?

Twitterで誰かが言っていた。
日本人が初めて新型コロナにかかってから
今月で20ヶ月が経つ。
40代の人がコロナと過ごした人生は約3%、
しかし20歳そこそこの人なら人生の約8%、
15歳前後だったら約11%、
10歳であれば実に16%が新型コロナ生活になる。
つまりは、若いほどコロナ禍が辛いわけだ。

せっかくの夏休みだけど、
家族と遠出や旅行には行けないし
友達と自由に公園遊びに行くこともできないし
離れて暮らすおじいちゃんやおばあちゃんにも
会いにいくことができない。

2020年から蔓延したウイルスによって
小学1年生から高校3年生まで、
全部で12回ある夏休みの
もう2回分が奪われてしまった。
「蔓延防止対策措置」「緊急事態宣言」
などいった仰々しい政府からの発令を
よく意味もわからないまま、
きっと家で静かに過ごしていたことだろう。

これからの日本をつくっていく
未来ある子供たちの夏休みの日記が
来年こそ、色とりどりの景色と
大好きな家族、親戚、友達の笑顔で溢れるよう
今は耐え抜かないといけない。

楽しかった夏休みの思い出を持つ私たち大人には、
そんな未来を子供たちに見せる、責任がある気がする。

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