
vol.8 「通訳は、タダじゃない。」(後編)
みなさんどうも、こんにちは。
通訳者マッチングアプリ「COTOBA(コトバ)」の広報、長谷川です。
みなさま、お待たせいたしました。
こちらの記事の
後編です!!!!!!!!!!
vol6、ありがたいことにたくさんの方にお読みいただいております。ありがたやありがたや……。
前回のあらすじをざっくりいうと、
①世良田(せらた)が旅先で通訳のありがたさと通訳業界の不条理を感じる
②COTOBAでこうした負の解消に挑む
③COTOBAの機能は市場で評価されながら作り上げたい(リーンスタートアップ?)
の3点です。
多分全部は伝わらないので、前編を先にお読みいただくことをおすすめします。
――――――――ここから世良田の語りでお送りいたします―――――――
通訳は、タダじゃない
通訳ってどこか「タダ」とか「ボランティア」のイメージを持つ人もいると思います。よく見ますよね、「通訳ボランティア募集!」とか。
ボランティア活動自体を否定しているわけじゃないんです。自分のスキルを何か人の役に立たせたいという思いと、実際に行動に移すボランティア活動はとても尊いのは間違いない。
ですが、それを募集側が「ボランティア募集!」と言っちゃうことに違和感があります。「お客様は神様だろ!」て、言っちゃうお客様みたいな。それは貴方が言うセリフじゃないよね、という。
僕は、この状況を変えたいと思っています。
通訳は、ただ「訳して、はい終わり」じゃない。異なる言語を話す者同士の文化背景や文脈を理解して伝える「高度なコミュニケーションスキル」です。
「〇oogle翻訳とか、ポ〇トークでいいんじゃないの?」
もちろんその解決方法で事足りるシーンは多々あります。文明の利器、大いに活用しましょう!
※何なら前回書いた記事のスリランカで助けてもらったのは、〇oogle翻訳です。
ただ、そうした機械翻訳では、当たり前ですが自分が言ったことの範囲でしか返ってこない。通訳は「言語スキル」だけでなく、その人自身の「専門性」や「人柄」「趣味嗜好」「コミュニケーションスキル」が合わさった総合芸術なんです。依頼者が知らない事実や観点での意見を返せるスキルを持ったプロフェッショナルです。
しかし、前回書いたように、そのスキルは一般的には評価しづらい為、過小評価されている現状がある。僕はこれを「通訳業界の歪み」と、とらえています。
通訳業界の歪みに挑む
そうした歪みを解決する為、COTOBA(コトバ)は通訳者の市場を可視化することで、高度なコミュニケーションスキルを持った通訳の方、さらにはこれから通訳に挑戦したいという方を応援するプラットフォームとなり、通訳者の裾野を広げることで、これからさらに増える日本の言葉の壁の問題の解決に、微力ながらでも貢献したいと考えています。
通訳者のスキルを可視化し、市場を可視化することで、依頼者と通訳者両方に選択肢を与える。
そうすることで、COTOBA(コトバ)は、カジュアルに通訳を依頼できる世界を実現し、世界とローカルをつなぐインフラとなります。
まだまだ始まったばかりのサービスで、ご不満も多々あるサービスかもしれませんが、一つ一つ前に進めて行きたいと思います。
宜しくお願い致します。
――――――――――世良田の語り、終了―――――――――――――
そもそもボランティアってなんだろうね
前編から続いてここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
ここから個人的にひっかかった通訳の「ボランティア性」に触れたいと思います。
おそらく、こうした主張の根底には「サービスには正当な対価を支払うべきだ」という考えがあると思っています。(世良田の旅先での経験など)
これに対し、僕は非常に賛成しています。賛成したから、インターンに参加しました。
ただ、ボランティアってすごく扱いが難しい概念だと思うんですよ。
基本的には「奉仕活動」や「善行」といった意味があります。しかしながら、ボランティアはどういった要件で構成されるかというと
ボランティア活動の基本理念は、公共性、自発性、無償性、先駆性である。~聖書の副詞形ヴォルンターテ「自ら進んで」の語源は、動詞「volo(ヴォロ、「欲する」「求める」「願う」の意味)」である。(Wikipediaより引用)
つまり、ボランティアの大元、原点は「自発性」なんですね。
となると、「ボランティア募集」というのを募集側が声高に唱えるのは違うと思うんです。
自発的な行動を動かすための「ボランティア」と、無料で使い放題の人材が欲しいだけの「ボランティア」では意味が大きく異なります。このコンテクストの違いを履き違えてはいけません。
そうした歪みは通訳業界だけでなく、あらゆる場所で存在しています。プロフェッショナル、あるいはプロフェッショナルになりたい人が、その専門領域に集中できる場を作ること、それこそがそれらの業界の発展につながると僕は考えています。
あとがき
インタビュー中、非常に”アツかった”です。熱量が凄い。
日々の業務では薄れてしまっていた、このような話を聞けたことは自分にとって大きくプラスの出来事でした。
また、日々ツイッターやFacebookで「COTOBA(コトバ)」のことについて発信はしていますが、こういった「想い」の部分を皆さんに伝えられたことを大変嬉しく思っています。
今後とも通訳者マッチングアプリ「COTOBA(コトバ)」を何卒よろしくお願いいたします。
もし、この記事を読んで通訳に挑戦したい、通訳のプロフェッショナルを目指したいという方はこちらから↓
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
以上です。