マガジンのカバー画像

ホラー短編集

12
オムニバス形式の怖い話の短編集
運営しているクリエイター

記事一覧

ホラー短編「餌」

兄の様子が可怪しい。 先週の休日、兄の恋人と登山から帰ってきてから、奇妙な言動が続いてい…

ホラー短編「Yes or No」

 夜、スマホからの着信音が部屋中に鳴り響いた。友人のアヤからの電話であった。アヤからの通…

ホラー短編「悪戯な乗客」

 最終バスの席は閑散としている。仕事疲れで疲弊したサラリーマンや飲み会帰りの泥酔した大学…

ホラー短編「幽世・後編」

美代子、透を抱きしめ、泣いている。 美代子、涙を袖で拭う。 「よし、ここを出よう。そのため…

ホラー短編「幽世・中編2」

洋一達は鳥居の前に立ち尽くしている。 鳥居の奥は暗闇が続いている。 長尾がカメラを肩に担ぎ…

ホラー短編「幽世・中編1」

暗い森の中、多くの人ならざるもの達が木の陰から覗いている。 見つめる先は木漏れ日に倒れて…

ホラー短編「幽世・前篇」

森の入口に鳥居。奥に進むと昼間でも薄暗く異様な空気が漂っている。 最奥には古いお堂がポツンと建っている。お堂の扉が独りでにギーと開く。 お堂の扉の奥は真っ暗。この世のものとは思えない呻き声が響いてくる。そして、扉をガシッと掴む手。 美代子、透の隣に布団で寄り添うように寝ている。 美代子、透の頭を撫でながら、優しく微笑む。 「透、オソロシドコロには近づいてはダメだよ」 「どうして?」 「あそこは神聖な場所で、この世の場所ではないからだよ」 「そこに入ったら、どうなるの?」 「

ホラー短編「ミカガミ様」

放課後の教室。女子生徒が二人、向かい合って座ってこそこそ話をしている。 「ミカガミ様って…

ホラー短編「赤ずきんちゃん」

テレビの電源がつく。 画面にはニュースアナウンサーが原稿を読み上げている。 「監視カメラの…

ホラー短編「罰する絵画」

女性が行方不明となる事件が多発している。 行方不明者の共通点はその人の部屋には断崖際で俯…

ホラー短編「残飯処理」

コンビニで弁当等の残飯廃棄している男性がいる。 その日もコンビニ裏のゴミ箱に残飯を捨てよ…

ホラー短編「笑う男」

私の夫は暴行衝動を抑えられない。そのため、毎晩、私を殴ってくる。それも笑いながら。狂って…