2024/07/14(1-p.297)#65

ひきつづきラブクラフト『インスマスの影 クトゥルー神話傑作選』を読む。よくハリウッド映画では、ホラーにアクションにサスペンスにと、矢鱈と宇宙人が顔を出すの何でだろ、アメリカ人好きだな宇宙人、てのが長年の謎だったのだが、クトゥルー神話にはじめて触れ、宇宙的恐怖の起源はここにあったのか!なるほどな、と妙にナットクしながら読んでいる。この納得感自体が、何やら神話めいている。

映画のことを考えていたらひさしぶりに観たくなって観る。と云っても宇宙人とは無縁のドラマ、コメディだ。『マイ・インターン』。ロバート・デ・ニーロ主演、アン・ハサウェイ共演、ナンシー・マイヤーズ監督・脚本、2015年のアメリカ映画だ。もう十年くらい経つのか。好きな映画で、公開時は劇場で観た。アン・ハサウェイが社長をつとめるベンチャー企業に、デ・ニーロがシニア・インターンとして再雇用される、と云うお話。下ネタや恋愛要素が無駄に長くて邪魔だったり、いま観ると性別役割とか無意識のバイアスとか詰めが甘いとかんじる部分も多く気になったが、そういう堅苦しいことは抜きにして、肩肘張らず皆で愉しめる映画である。デ・ニーロの役柄がとにかく素晴らしく魅力的で、こんな大人になりたいとおもわせる。安心感がある。冷酷非道なギャングのボスを演じたかと思えば、こういう”みんなのおじさん”も演じわけられるデ・ニーロはやっぱり凄い。今度は悪いデ・ニーロもまた観たくなった。『ゴッド・ファーザーPARTⅡ』? 『タクシードライバー』? 『アンタッチャブル』? 『ヒート』が好きなんだよなあ。


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