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「認知」の違いを受け容れる

夫は還暦を過ぎてから
故郷の幼馴染と交流する機会が増えました。

夫の同級生との「認知」の違いに
感情を揺さぶられる経験がありました。

2年前の5月の善光寺ご開帳の年でした。

夫の同級生から
ご開帳にあわせて古希同級会を開くと
連絡が入りました。

私たち夫婦も
先駆けて出かける計画がありました。

まもなく善光寺の駐車場が近づいた時です。
夫の携帯電話は、カーナビ・ハンズスリーに
接続しています。
いきなり女性の声が聞こえて来て
夫と顔を見合わせました。

声の主は、夫の幼馴染Y子さんです。
「Tくん!いまどこにいるの?」
昨日までおつきあいしていたような話ぶりです。 

夫は「善光寺の近くだよ」と答えました。

「えっ〜!!
これからいっしょに行くところでしょ〜!!」
甘えてすねるY子さん。

助手席の私は、
ナビの画面をゲンコツでたたきました。

「隣で怒っている人がいるよ」
と夫が言いました。

「えっ〜!?わかんな〜い!」とY子さん。

はぁ〜!?
私こそ、わかんな〜い!!です。

Y子さんは、すっかり少女時代に
タイムスリップしておられるようです。

「ねぇねぇTくん、
あつかましいんだけど〜あつかましいんだけど〜
乗せてってくれない?
なんにもしないから〜なんにもしないから〜」

それには
夫は返答せずに私の方を見て
あいさつするように目配せしたので

「私がTの妻です」
「我が家にも遊びにお出かけください」
とお伝えしたところ

Y子さんは
何もおっしゃらずに電話を切られました。

翌日、彼女から夫の携帯へ同級会当日の
集合場所を知らせるメールが届きました。

還暦同級会の再会以後
二人だけではありませんが
同級会と称しては我が家の車で
あちこちの観光地へ出かけています。

その後は、デート後の少女みたいな
初々しいメールが届いています。

彼女の父上と夫は同職で
ご両親にお世話になったことを
恩に感じている夫です。

彼女にとって
夫はわがままの言える存在なのでしょう。

私は怒り心頭
夫婦喧嘩勃発です。

常識はずれな行動は
許せません。

しかし
立場が変われば
別の見方があるのでしょう。

私は、もっとおおらかに
受け容れることもできたでしょう。

社会的な是非を問うことではなく
私たち夫婦が
どこで歩み寄るかの問題です。

大喧嘩をしましたが
いま思えば
夫婦の距離は
より縮まっております。

自分の「認知」は
絶対ではありせん。

いかに対処するかが大切と
あらためて反省した次第です。







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