新曲『幸せ』に込めた想い
こんにちは。Coral Hzです。
「創作活動を通じて社会課題にアプローチ」することを目標に夫婦で活動しています。
今回、わたわたさんに作曲の依頼をいただき、『幸せ』という曲を完成させました。
この楽曲は、5月末で活動終了となるラストアイドルというグループの橋本桃呼さんに向けて制作したものです。
この『幸せ』について書きたいと思います。
作曲をするに当たり、わたわたさんから先に歌詞をいただきました。
頭から詞を読み進めての最初のイメージとしてはバラードが浮かびました。
しかし、Bメロ最後の「出会ってくれてありがとう」という一言を見てイメージが大転換しました。
そもそも、「ありがとう」という感謝の気持ちは、長い時間軸が前提としてあります。
つまり、「出会ってくれてありがとう」という場合、出会いに至るまでのあらゆる因果があり、その全てに対して感謝するわけです。
この「ありがとう」という言葉が歌詞に含まれることにより、時間軸に広がりが生じます。
そのため、一曲の中で緩急をつけたダイナミックな構成が良いのではないか、と考えたのです。
私が楽曲を制作する時はイントロ、Aメロ、と順に形にするのですが、今回はイントロ無しにしてボーカルがいきなり始まるようにしました。
コトバがスッと入って印象付けられたらな、という思いからです。
余談ですが、サブスクが一般的となって以来、イントロが短縮される傾向にあるようです。
最初の数秒で印象に残らない曲は聴いてもらえなくなったためと言われています。
続いてBメロですが、ここで「ありがとう」の歌詞が登場します。
この「ありがとう」に合わせる様々な伴奏を試しましたが、不思議なことにしっくりくるものが無く、いっそのこと伴奏無しにしたらどうかと考えた結果、非常にうまくハマってくれました。
ストレートに感謝を伝えるという意味でも良かったのではないかと思います。
次にサビが来るわけですが、ここではエレキギターを2本使い、轟音を鳴らしています。
橋本桃呼さんと駆け抜けた日々はファンにとってかけがえのないものであり、いつもワクワクする気持ちにさせてくれました。
そのような感情の昂りが表現されています。
そして今回、最もこだわった間奏が始まります。
サビ終了後、ディレイをかけたギターが鳴り、全体的に静かになります。
これは、寂しさを表現したものです。
感謝は笑顔で伝えるべきとは思いますが、寂しさがあるのは勿論ですし、それを隠す必要もないのかな、と考えています。
寂しいと思うのは、橋本桃呼さんが与えてくれたものがそれだけ大きかったことの証拠です。
寂しい気持ちに蓋をせず、しっかり向き合うことが大事だと思います。
そして最後にDメロ、サビと緩急のある展開が続き、曲が終了します。
Coral Hzとして橋本桃呼さんへの大きな感謝の気持ちがあり、また産後第一作目に当たることからも、かなり力を入れて制作しました。
少しでも多くの方に聴いていただけたら嬉しいな、と思います。