蝦夷鹿男

ことば家を夢見る夢見るだけの雑文家です。たまにしか乗りませんが単車乗りです。死神も/いると思えば/守り神https://youtu.be/Vhv5T-YjvfI

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あるよるぼくはないちゃった パパとママはいなくなる ぼくよりさきにいなくなる ないたらいますぐあいたくて ママとパパにだきついた ぎゅっと ずっと

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  • 旧車に対する文脈 解釈 変わってきた って今更 あはは #旧車 #あはは #あほほ #文脈 #時代? #おいてけぼり

  • 嗚呼、今、言の葉、の、

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  • 雑文
    6本

記事

    恋は遠い未来の詫び錆び

    恋は遠い未来の詫び錆び

    聖名

    ルカ。 もちろん、本名ではない。 派手でも上品でもないピンク色の名刺に白の明朝体で刻まれたルカの文字を目にしながら、青年は無意識の意識で「はじめましてルカです」の声に神経を集中させていた。 彼はこのクラブに自分より年下か、あるいは同じ年頃か、いずれにしろ極端に世代の違わない女の子とただただしゃべるためだけに毎回何万円も自腹で支払う馬鹿馬鹿しさを半ば楽しんでいるつもりで通っている。酔狂。 つもりといった曖昧さの滲む表現だけに、正直なところ本当のところはよく分かっていない

    いま何を書くか

    いま何を書くか

    2020年4月3日

    今年は花見に行っていない。 果たして今でも咲いているのだろうか。 カーテンを開く。 ケトルにお水を注ぎ入れ、 コンロの上にコトリ置く。 ガスの栓を捻れば、 ガスはガス管を通過する。 カチカチ、ぼっ。 換気扇を回す。 その音が邪魔だ。 気分は未だ冴えないが、 外は無邪気に晴れている。 窓の向こうに目を移す。 淡いものが降りてきた。 ひとつ、また、ひとつ。 今年は花見に行っていない。 それでも来年のように咲いている。

    2020年4月3日

    中年時代

    おっさんなのに年齢を言い訳にしない生き方をすれば、「けっ、おっさんなのに」と気持ち悪がられ、おっさんを自覚していると開き直ればこれまた気持ち悪がられる。 中年とは、何をどうやっても中途半端な年代のことなんだね、と気づいた。うまいこと言うね。 今日も焼肉は赤身がうまい。 #生き方 #中年 #おっさん #中途半端 #これが私の生きる道 #生きてるだけで丸儲け

    ソメイヨシノが嫌いだ。

    ソメイヨシノが嫌いだ。

    ビットコインというのは、ちょっとだけ貨幣ってことなんですか。

    ビットコインというのは、ちょっとだけ貨幣ってことなんですか。

    にっこり

    我がダブサンの横で腰を下ろしてエンジンをじっと見つめた後、北見さんはシートをポンと叩いてあの気さくな笑顔で言った。 「三十五万振り込んでもらえれば後は大丈夫だよ」 大丈夫なんだあ。 ほっこり。 にっこり。 これでようやくダブサンに乗れる。 にっこり。 そして、家に帰った僕は妻にどう言って説得するかという、家に帰らなくても想像に難くない現実に今更ながらぶち当たる。 この辺りから妙な居心地の悪さを覚える。 三十五万円 あっさりにっこ

    新しく聞いた話

    新聞の語源が腑に落ちない。それは、「新しく聞いた話」という無邪気さと実態とのギャップだろう。いや、待てよ。

    新しく聞いた話

    姉妹

    ねえ、花壇って、花がない方が美しいと思わない? あなたには分らないかもしれないけれど、という嫌味のこもった声色でもなく、かといって無感情のそれでもない、ニュートラルだけれど、どことなくはかなげな調子で姉は言いました。 確かに言いました。だけれども、誰に向かって言ったのか、少なくとも側にいた妹の私に言うでもなく、何者でもない何者かにはっきりと主張しました。そして、つづけて口ずさむようにつぶやくのです。 花のない花壇こそ美しい。 花のない花壇こそ美しい。

    100%

    耳障りの方が癇に障るという状態よりも精神への負担は重い。 微分積分が苦手な彼女は、微分積分の授業中に軽い目眩をおこし、それを必死でこらえながらふと耳障りと癇に障るという日本語が脳裏に浮かび、そのイメージを文章として丁寧にノートに書き写した。 耳障りの方が癇に障るという状態よりも精神への負担は重い。 黒板に書かれた数字という概念を超越した微分積分の得体に比べ、鉛筆で書いた文章は率直に美しい、と彼女は思った。 いつの間にか目眩は消えていた。左に顔を向けると

    小説家

    小説家は、森の中を歩いていた。 「この半島は、海と森が同時に味わえるから好き」 というのが彼女の口癖だ。 ほとんどの観光客は、岬の海をめざす。 その理由を、彼女はいにしえの時代に人類は海からあがってきたから、 という一般説に委ねていた。 しかし、矛盾するようだが小説家である彼女は、そもそも人類は海からあがってきたという説に懐疑的だ。 「だって、誰が、人類が海からあがってきた光景を見たというの」 彼女は小説を書く傍ら、翻訳の仕事も引き受ける。