まかろん

05 / 大1 / ミソフォニア

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最近の記事

いとこ

父方のいとこが二人いた。 片方は5歳上で初孫だから可愛がられていた。 もう片方は1個下で愛嬌があった。 私は可愛げがなかった。 人見知りで、脳の成長が早かった。 祖母は私を自慢には思っているけれど、好いてはいないと分かっていた。 小4のとき1個下のいとこが死んだ。 病気だった。 あんなに生きる活力に溢れ、みんなから好かれていたいとこが死んだ。 なんで私じゃなかったんだろう。 親戚の中で1番いらないのは私だったのに。 活力もなく、誰のことも笑顔にできない私が健康に生きていて、

    • 重い

      夕方からやけに体が重い。 体調は悪くない。 ただ重力に導かれるままに体が下に引かれていく。 この重さを感じたのは高校1年生の時だった。 学校が終わると、記憶のない速さで家に帰り、床に寝そべっていた。 何をする訳でもなくただ横になる。 何も回復しない、重すぎる体に全ての気力を奪われた。 2年生になると少しだけ動けるようになった。 でも3年生になっても重いことに変わりはなかった。 何かに寄りかかっていないと倒れてしまいそうな、そんな感覚だった。 大学に入ってから随分減ったがた

      • だいがくせい

        今人生のピークを迎えていると思う。 大学に入って日々がきらめくようになった。 圧倒的に友人が増え、グループ行動が得意になった。 気の合う友人と笑い合う日々。 たまに中学の同級生に会いちょっといいご飯食べる。 6月から付き合い始めた恋人と一緒にいる時間。 お酒なんて飲まなくても充実しか大学生活が送れている、本当に幸せな大学生だと思う。 泣くことも減った。 それなのにたまに込み上げてくる不安はなんだろう。 ずっと独りだった、それに慣れていた。 気の合う子と2人でなら話せてもグル

        • 涙、孤独、駅のホーム

          高校3年間、泣かない日はなかったと言っても過言ではないと思う。 夜になると毎日泣いていた。 1年生の頃は何かに当たりたくて自分の頭を殴っていた、理由は周りに迷惑をかけないし傷も残らないから。 目に見えない傷が増えていく日々だった。 何が辛いかと言えば上手くいえなかったけれど、ただただ誰も自分のことをわかってくれないと嘆いていたような気がする。 友人を信じず、唯一分かってくれると思っていた母親に話して理解されないとなぜ分かってくれないのかと嘆いた。 母とは性格がまるで違う。

          空気に憧れて

          ぱっと空気になりたいと思っていた。 苦しんで死にたいとも、誰かにその死を嘆いて欲しいとも思わない、ただ消えてしまいたいと考えていた。 居てもいなくてもよい自分の存在に価値を見出すことができない、でもそんな価値のない自分のために親や友人が嘆き悲しむなんて申し訳なくて死んでしまおうとはできなかった。 誰かのために生きている自覚はないけれど、誰かを悲しませないために生きているのかもしれない。 どうしようもない18年間を過ごした。 最近消えなくてもいいかな、と思えるようになったのは

          空気に憧れて