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重い

夕方からやけに体が重い。
体調は悪くない。
ただ重力に導かれるままに体が下に引かれていく。

この重さを感じたのは高校1年生の時だった。
学校が終わると、記憶のない速さで家に帰り、床に寝そべっていた。
何をする訳でもなくただ横になる。
何も回復しない、重すぎる体に全ての気力を奪われた。
2年生になると少しだけ動けるようになった。
でも3年生になっても重いことに変わりはなかった。
何かに寄りかかっていないと倒れてしまいそうな、そんな感覚だった。

大学に入ってから随分減ったがたまに急激にこの重さが襲ってくる。
ベッドに横になりながら、全く回復しない気だるさに耐える時間が虚しい。
誰か助けて、なんて言えるはずもなく、ただただ過ぎるのを待っている。
明日には何事も無かった顔で友人たちの前に現れる、元気で明るい私として。
この重みは誰にも背負わせない。

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